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減圧症 げんあつしょうdecompression sickness

翻訳|decompression sickness

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

減圧症
げんあつしょう
decompression sickness

気圧の高い場所から低い場所に急に移動した際に体内に気泡が形成されることによって生じる症状。潜水病ケーソン病とも呼ばれる与圧されていない航空機の操縦士,潜水作業者,ケーソン工事作業者などにみられる。

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出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉の解説

げんあつ‐しょう〔‐シヤウ〕【減圧症】

航空機や宇宙船・潜函(せんかん)の中などの高圧の環境から常圧に戻る時間が早すぎると、血中の窒素が気泡となり血流が障害されて起こる症状。→潜函病

出典|小学館
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ダイビング用語集の解説

減圧症

タンク内の高圧空気中に含まれる窒素を吸うことによって引き起こされる代表的な潜水病の総称。血液中に溶け込んだ窒素を体に影響を与えないレベルに下げそこなうと、血管や関節内に気泡が生じ、最悪の場合には生死にかかわってくる。水深によって潜れる時間が決まっているのも、続けてダイビングする際に休憩時間や次のダイビングの深さ・時間を計算しなくてはいけないのも、すべてはこれを防ぐためなのだ。

出典|ダイビング情報ポータルサイト『ダイブネット』
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

減圧症
げんあつしょう

高気圧下での作業終了後、常圧に戻る時間が早すぎると、高気圧下での作業中に血液や組織の中に溶解していた空気中の窒素ガスが気泡となって小血管を閉塞(へいそく)したり組織を圧迫するために、関節の痛みなどの障害をおこすものをいう。潜水作業時にみられるものを潜水病、潜函(せんかん)作業時にみられるものを潜函病(ケーソン病caisson disease)とよぶことがあるが、いずれも急速な減圧が原因であるため、今日では一括して減圧症とよばれるようになった。
 症状としては、急性障害では(1)皮膚の掻痒(そうよう)感(かゆみ)、丘疹(きゅうしん)、大理石様皮斑(ひはん)、(2)減圧症特有のベンズbendsとよばれる四肢の大関節部の痛みや、チョークスchokesとよばれる前胸部の苦悶(くもん)感、(3)めまい、視野障害、意識障害、下半身麻痺(まひ)などがみられ、重症の場合は死亡する。また、不適当な減圧を繰り返して受けると、あとになって大腿(だいたい)骨や上腕骨など長骨の骨頭や骨幹部に壊死(えし)を生ずることがある。治療としては、体内に形成された気泡の除去が基本となる。そのために、発症後できるだけ速やかに患者を高圧室に収容し、再加圧してから徐々に段階的減圧を行う。予防としては、減圧症は水深10メートル以上の潜水作業後、あるいはゲージ圧1平方センチメートル当り1キログラムを超える圧気潜函作業後に発生しやすいので、そのような高圧作業後は、作業圧力と作業時間に応じた減圧スケジュールに基づいて段階的に減圧を行う。なお、加圧時および高気圧下に滞在中と減圧中にも生体に障害がおこる。これを高気圧障害という。[重田定義]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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世界大百科事典内の減圧症の言及

【海洋開発】より


[海底居住計画]
 人間が海中にダイブして作業をする場合,呼吸する空気あるいは混合気の圧力はその水深に相当する圧力に等しいので,人体中にガスが溶けこむ。作業が済んで海面に浮上するとき,圧力が減少するため人体中に溶けているガスは体外に排出されるが,減圧を急速に行うと窒素は気泡となり体に多くの障害を与える(減圧症)。これを防ぐためには減圧を徐々に行う必要があり,減圧に要する時間は水深が深いほど,滞在時間が長いほど長くなる。…

【航空医学】より

…航空機発達の初期のころは,飛行の高度や速度も高くなかったので,医学的に問題とされる生理的ストレスも多くはなかったが,現在のように超高速・超高空飛行が行われるようになると,環境変化にともなうストレスの影響は無視できなくなった。急激な気圧の減少によって起こる減圧症(気圧性中耳炎や副鼻腔炎,関節痛を起こすベンズbendsや胸痛を起こすチョークchokes,気圧性歯痛など)や酸素欠乏によって起こる急性低酸素症(高度約3000m以上で呼吸循環機能亢進,4500m以上で循環不全や中枢神経障害,6000m以上で意識喪失などをきたす)に対する医学的対策が必須となり,航空医学は,第2次大戦中の航空戦略の転換を契機として飛躍的に進歩した。今日,民間航空が与圧室機構をはじめとする各種安全装置を装備した超大型機を用いて,死の世界ともいうべき成層圏を超高速で飛行し,多数の人員を安全に輸送する交通機関の役目を果たしているのは,航空医学の成果に負うところがきわめて大きい。…

【潜水病】より

…最も重要な健康障害は減圧時,高圧下で溶解していたガスが分離することによって生じる。これら余分のガスは,ゆっくりした減圧の場合には体外に排出されたり消費されていくが,急速な減圧では溶解性の低いガス,とくに窒素ガスは気泡となり,血管をふさいで血液循環を阻害したり,組織を圧迫して次のような潜水病(減圧症)の症状をもたらす。(1)皮膚のかゆみや出血,(2)ベンズbendsと呼ばれる四肢の関節部の痛み,(3)チョークスchokesと呼ばれる胸痛や息ぎれ,あるいは血圧低下,チアノーゼなどショック症状,(4)脊髄障害による運動麻痺や知覚障害,あるいは脳障害によるめまい,吐き気から意識障害や視力障害などの中枢神経系の症状。…

※「減圧症」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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