コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

火山観測 かざんかんそく

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

火山観測
かざんかんそく

火山作用(火山活動)を把握するための観測。火山の噴気や噴煙の高さなどを定まった地点から遠望観測するほか,さまざまな観測機器を用いて,地震活動,地殻変動,地球電磁場,温度などの変化を観測する。地震観測は最も一般的な手法で,火山やその周辺に配置した地震計によって,火山性地震火山性微動をはかる。火山体の変形の観測には水準測量や光波測量を定期的に行なうほか,火山体に設置した傾斜計伸縮計体積ひずみ計の連続観測によって膨張や収縮などをとらえる。人工衛星による全地球測位システム GPSや干渉SAR(→合成開口レーダ)などの宇宙技術も使われる。また火山ガスや地下水の成分観測,岩石磁気の変化をとらえる地磁気や電気抵抗の観測も有力な手法である。近年,二酸化硫黄ガスの放出量の観測には DOAS(Differential Optical Absorption Spectroscopy)という小型計測器が使われる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

知恵蔵の解説

火山観測

火山の状態を把握するための諸観測。地震計では火山性地震や火山性微動を観測。火山体の膨張や収縮をとらえる地殻変動観測には、傾斜、伸縮、体積ひずみ、辺長、GPS(全地球測位システム)などの連続観測があり、定期的な水準測量がある。電気抵抗や地磁気の測定は、地下の温度変化や熱水の活動を知るために有効。火山ガスの濃度変化も火山の活動度を反映する。

(井田喜明 東京大学名誉教授 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

世界大百科事典 第2版の解説

かざんかんそく【火山観測】

火山活動を機器を用いて観測すること。地震観測,地殻変動観測,電磁気的観測,熱的観測,重力測定等の地球物理学的諸観測のほか,火山ガス,地下水,温泉水等の化学的測定がある。マグマが地下深部から上昇し,マグマ溜りの圧力が増大し,さらに火道を上昇してくるに伴い,諸種の現象が生じる。すなわち,火山体下部の温度が上昇し,山体はふくらみ,マグマの上昇に伴って,まわりに無理が加わるため,地震が起こり,マグマから遊離したガスが多量に放出されるなどである。

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について 情報

火山観測の関連キーワード鳥島(東京都、伊豆諸島)吾妻山(福島・山形県境)桜島(鹿児島県、旧町名)クリュチェフスカヤ火山クリュチェフスカヤ山駒ヶ岳(北海道)桜島(鹿児島湾)マウナ・ロア火山キラウエア火山ラミントン火山常時観測火山ベスビオ火山ケルート火山キラウエア山地方気象台マヨン火山スメル火山安達太良山大森 房吉火山観測所

今日のキーワード

ムガベ大統領

1924年、英植民地の南ローデシア(現ジンバブエ)生まれ。解放闘争に参加し、80年にジンバブエを独立に導いた。同年から首相、87年から大統領として実権を握り続けた。2000年以降は白人農場主の農園を強...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

火山観測の関連情報