玉造温泉(読み)タマツクリオンセン

デジタル大辞泉 「玉造温泉」の意味・読み・例文・類語

たまつくり‐おんせん〔‐ヲンセン〕【玉造温泉】

島根県松江市にある温泉泉質塩化物泉硫酸塩泉で、出雲国風土記にも記される古湯付近瑪瑙めのうなどの産地で、古代玉造部が置かれた。

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精選版 日本国語大辞典 「玉造温泉」の意味・読み・例文・類語

たまつくり‐おんせん‥ヲンセン【玉造温泉】

  1. 島根県松江市玉湯町玉造にある温泉。山陰地方の代表的な温泉の一つで、「出雲風土記」にも記される古湯。泉質は芒硝(ぼうしょう)泉。リューマチ、性病などにきくとされる。

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日本歴史地名大系 「玉造温泉」の解説

玉造温泉
たまつくりおんせん

[現在地名]玉湯町玉造

「出雲国風土記」の意宇おう忌部いんべ神戸にみえる出湯が当温泉に比定される。同書によると、川辺に湯が湧き、美容と健康によいとされ、古代から多数の老若男女で賑わった様がうかがえる。近年まで玉湯川の河原に露天風呂があったが、風土記の川辺の出湯はこれをさすと考えられる。「枕草子」堺本にみえる「玉つくりの湯」も当温泉とされる(玉湯町史)。慶安三年(一六五〇)の玉作温湯由来(長谷川家文書)によると、富士名判官義綱は夢告により洪水と地震で埋もれていた温泉を掘起し、出土した薬師如来を薬師堂を建てて安置したという。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「玉造温泉」の意味・わかりやすい解説

玉造温泉
たまつくりおんせん

島根県北東部、松江市玉湯(たまゆ)町地区にある温泉。松江市街地の西郊にあたり、山陰の代表的温泉地として多くの観光客を集める。玉湯川渓谷の両岸に温泉街がある。少彦名命(すくなひこなのみこと)の発見と伝え、『出雲国風土記(いずものくにふどき)』にも温泉の記載がある。泉質は硫酸塩泉。河岸には約450本のサクラ並木があり、付近には出雲玉作史跡公園、出雲玉作資料館や、めのうの産地花仙山がある。山陰自動車道松江玉造インターチェンジに近く、またJR山陰本線玉造温泉駅、松江駅からバスの便がある。

[野本晃史]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「玉造温泉」の意味・わかりやすい解説

玉造温泉
たまつくりおんせん

島根県東部,松江市の宍道湖南岸近くに湧出する温泉。奈良時代の開湯といわれ,『出雲国風土記』にもこの温泉の記載がある。単純泉,硫酸塩泉で,泉温は 50~72℃。胃腸病,リウマチ慢性便秘症効能があるといわれる。出雲大社に近く,山陰路観光の宿泊地として県下有数の温泉街を形成

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