六訂版 家庭医学大全科 の解説
発疹ができたところが痛む
ほっしんができたところがいたむ
Rash with pain
(お年寄りの病気)
どのような状態か
皮膚の痛みは、かゆみと同様、皮膚に存在する末梢神経終末が何らかの刺激を感受して、大脳皮質に伝えることによって認識されています。発疹部に痛みがある場合には、たとえばウイルスの活性化、物理的圧迫、温熱・寒冷、炎症、循環障害、皮膚のびらん(皮膚表面の欠損)や潰瘍化、腫瘍、物質の沈着などが原因として考えられます。
高齢者によくみられる痛みをもたらす発疹の原因と病気は、次のとおりです。
①ウイルスの活性化
②物理的圧迫
③温熱・寒冷
④炎症
⑤循環障害
⑥皮膚のびらんや潰瘍化
外傷、
⑦腫瘍
グロームス腫瘍(爪下)、
⑧物質の沈着
各種検査(血液、画像、培養、皮膚生検など)は発疹の視診に基づいて、診断確定に必要な場合に実施されます。
家庭での対処のしかた
いずれの場合も、痛くなったらすぐに病院を受診することが大切です。
受診までの応急処置として、市販の痛み止め成分配合軟膏(痛みが強い場合)、抗生物質含有軟膏(
熱傷では、患部を流水か氷嚢で30分以上、十分に冷やす必要があります。
種井 良二
出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報