(読み)トウ

デジタル大辞泉 「答」の意味・読み・例文・類語

とう【答】[漢字項目]

[音]トウ(タフ)(漢) [訓]こたえる こたえ いらえる
学習漢字]2年
質問などに返事をする。お返しする。「答辞答申答弁応答回答確答贈答即答筆答返答問答もんどう
問題を解いて得た結果。「答案解答誤答正答名答
[名のり]さと・とし・とみ・とも・のり

こたえ〔こたへ〕【答(え)】

《「応え」と同語源》
呼びかけや問いに対して言葉で応じること。返事。返答。「呼んでも答えがない」「答えくちごたえ
問題・設問などを解いて出される結果。解答。「答えを出す」
[類語]応答答える返答回答解答自答反応即答速答確答答弁

とう〔タフ〕【答】

返事。返答。
「総て―の響きを鳴返していた」〈二葉亭訳・めぐりあひ〉
恨みをかえすこと。意趣がえし。仕返し。
「此の北の方の―せむ」〈落窪・二〉

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精選版 日本国語大辞典 「答」の意味・読み・例文・類語

とうタフ【答】

  1. 〘 名詞 〙
  2. こたえ。返事。
    1. [初出の実例]「四辺(あたり)の物総て暫くの間は此婦人の声に満されてゐた。総て答(タフ)の響きを鳴返してゐた」(出典:めぐりあひ(1888‐89)〈二葉亭四迷訳〉一)
  3. 返礼。お礼。答拝
  4. うらみをかえすこと。意趣がえし。返報
    1. [初出の実例]「いつしかぬすみ出で奉りて、此の北の方のたふせん」(出典:落窪物語(10C後)二)
  5. とうぶ(答舞)」の略。
    1. [初出の実例]「番(ツガヒ)左の舞一曲に、右舞一曲づつ奏するを一番と云ふ。二番三番等同じ、これを答とも答舞ともいふ」(出典:歌儛品目(1818‐22頃)九)

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普及版 字通 「答」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 12画

[字音] トウ(タフ)
[字訓] こたえる・むくいる

[字形] 形声
声符は合(ごう)。〔説文〕一下に「(たふ)は小(せうしゆく)(小豆)なり」とみえ、答の字は未収。〔爾雅、釈言〕に「(たふ)は然りとするなり」とあり、また金文には斉器の〔陳侯因敦(ちんこういんしたい)〕に「厥(そ)のに合揚(たふやう)(答揚)す」とあって、合・が答の初文であった。〔宣賢本、書、洛誥〕に「厥(そ)の師に(こた)ふ」、また〔左伝、宣二年〕「に合(こた)へて來りる」のように、文献になおその字を用いる例がある。合は祝盟誓の器に蓋(ふた)する形で、神明に答揚する意であり、古く・答の声があったものと思われる。

[訓義]
1. こたえる、したがう、しかりとする。
2. むくいる、かなう。
3. あたる、ふせぐ、むかう。

[古辞書の訓]
〔名義抄〕答 ハコ

[熟語]
答案答允答謁・答応・答巻・答・答記・答・答言・答効答賽答颯・答施・答辞・答謝・答書・答信・答答・答難・答拝・答表答賦答覆・答弁・答報・答問答揖・答揚答礼
[下接語]
允答・応答・回答・解答・確答・饋答・戯答・愚答・献答・賢答・口答・自答・手答・酬答・承答・詔答・条答・親答・贈答・即答・速答・対答・直答・勅答・諂答・拝答・批答・筆答・表答・返答・奉答・報答・名答・明答・問答・留答・礼答

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