(読み)タイ

デジタル大辞泉 「胎」の意味・読み・例文・類語

たい【胎】[漢字項目]

常用漢字] [音]タイ(呉)(漢)
母体内に子が宿ること。また、その子。「胎児胎生胎動懐胎受胎堕胎
胎児を宿す所。「胎盤母胎換骨奪胎
物事の起こるもと。きざし。「禍胎・胚胎はいたい
[名のり]はら・み・もと

たい【胎】

母体の子が宿るところ。子宮。また、宿った子。
胎蔵界」の略。

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精選版 日本国語大辞典 「胎」の意味・読み・例文・類語

たい【胎】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 母体の、子の宿るところ。こぶくろ。子宮。はら。また、腹に宿った子。
    1. [初出の実例]「腹かき切て魂魄汝がたいにやどり。日本無双の大力一騎当千の男子と生まれ」(出典:浄瑠璃・嫗山姥(1712頃)四)
    2. [その他の文献]〔礼記‐王制〕
  3. 道教で、人身の宿る体気の根源
  4. きざすこと。はじまること。〔枚乗‐上書諫呉王〕
  5. たいぞうかい(胎蔵界)」の略。

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普及版 字通 「胎」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 9画

[字音] タイ
[字訓] はらむ・はじめ

[説文解字]

[字形] 形声
声符は台(たい)。台は厶(し)(耜(すき)の象形)に祝の器の(さい)を加えて聖化する儀礼で、生産をはじめるときの儀礼である。〔説文〕四下に「孕(はら)みて三なるなり」とあり、また胚字条に「孕(はら)みて一なるなり」とあり、合わせて胚胎という。丕(ひ)は草木の実がつき膨らむ形。〔詩、周南、(ふい)〕は子求めの意をもつ草摘み歌で、(ふい)(おおばこ)は胚胎の音と通じ、子求めの意となる。

[訓義]
1. はらむ、みごもる。
2. なかご、はらごもりのもの。
3. はじめ、もと、おこり。
4. やしなう。

[古辞書の訓]
名義抄〕胎 ハジメ・ハジム・フトコロ・ハラム・ハラゴモリ・ヤシナフ・カタヒ

[熟語]
胎衣・胎育・胎気胎教胎禽・胎具・胎骨・胎児胎珠・胎生・胎性・胎息・胎中・胎動胎内・胎髪・胎盤胎婦胎胞・胎・胎毛胎孕胎養・胎卵
[下接語]
営胎・禍胎・鶴胎・含胎・玉胎・結胎・元胎・刳胎・子胎・珠胎・獣胎・聖胎・象胎・脱胎・奪胎・竹胎・天胎・胚胎・抱胎・剖胎・胎・有胎・夭胎・卵胎

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