舎（読み）しゃ

精選版 日本国語大辞典

しゃ【舎】

〘名〙

① 人の住む家。屋敷。やかた。

※菅家文草（900頃）一・同舎、小飲「舎不_レ過_二方丈_一、酒将_レ及_二数盃_一」 〔史記‐董仲舒伝〕

② 仮にやどる所。やどり。やど。寓居。〔周礼‐天官・掌舎〕

③ 日、星のやどり。星宿。星座。〔淮南子‐覧冥訓〕

④ 中国の昔の軍制で、軍隊の一日の行程。一日三〇里と定めた。また、その行軍の一夜の宿泊をもいう。〔春秋左伝‐荘公三年〕

⑤ 「きしゅくしゃ（寄宿舎）」の略。

しゃ‐・す【舎】

[1] 〘自サ変〙 やどる。とまる。〔文明本節用集（室町中）〕

※西洋事情（1866‐70）〈福沢諭吉〉二「糧食の掠む可きものなく、家屋の舎す可きものなし」

[2] 〘他サ変〙 すてておく。すておく。おく。

出典　精選版 日本国語大辞典

デジタル大辞泉

しゃ【舎】［漢字項目］

［音］シャ（呉）（漢）　［訓］おく
［学習漢字］5年
１ 家屋。建物。「駅舎・官舎・厩舎きゅうしゃ・校舎・宿舎・精舎しょうじゃ・病舎・兵舎・茅舎ぼうしゃ・寄宿舎」
２ 軍隊の一日の行程。「三舎」
３ 「寄宿舎」の略。「舎監」
４ 自分の身内を謙遜けんそんしていう語。「舎兄・舎弟」
５ 梵語の音写。「舎利」
［名のり］いえ・や・やどる
［難読］田舎いなか・舎密セイミ・舎人とねり・学舎まなびや

しゃ【舎】

古代中国の軍制で、軍隊の1日の行程。30里とした。

出典　小学館