出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
群馬県南西部,長野県との県境にある山で,船の形に似た特異な山形は高崎線の車窓からも望める。台状で平たんな山稜は東西幅0.3km,南北の長さ1.5kmあり,比高200mの崖に囲まれ,その北半は艫(とも)岩と呼ばれる。標高はほぼ1340m,最高点は南端の京塚山(1423m)である。付近には兜岩山(1368m),熊倉峰(1234m),立岩(1266m),毛無岩(1281m)が突起するが,いずれも荒船山と同じ玄武岩質安山岩と下層の溶結凝灰岩からなり,基盤の第三紀中新統の上に載っている。もともと一続きの溶岩台地が浸食されて生じた旧期の火山体とみられ,荒船山はメサ,他の山峰はビュートである。西の中腹,館ヶ沢の奥には荒船不動尊,南の山腹には威怒牟幾(いぬむき)不動が祭られ,古くから山全体が信仰登山の対象となってきた。この山のすぐ北の鞍部の内山峠は近世には佐久と下仁田を結ぶ要路であったし,今もここを国道がトンネルで通ずる。内山峠および南の鞍部の星尾峠から登山路が付けられており,北4kmの所には神津(こうづ)牧場のある物見山があって付近一帯は手ごろなハイキング地であり,妙義荒船佐久高原国定公園の一部をなす。
執筆者:式 正英
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群馬県南西部、長野県境に接する火山。標高1423メートル。第三紀層の上に、安山岩や凝灰岩があり、山頂は南北約1400メートル、東西約400メートルの平坦(へいたん)な玄武岩の溶岩台地で、台地の北端は約170メートルの絶壁になっている。この台地上に荒船山神社がある。形がひときわ目だち、荒海を行く船の形にみえるのでこの名がついたという。長野県では砥石(といし)に例えて砥山(とやま)という。妙義(みょうぎ)荒船佐久高原国定公園に属し、高崎から上信電鉄下仁田(しもにた)駅下車、バスと徒歩による好適のハイキングコース。北方に神津(こうづ)牧場がある。
[村木定雄]
『佐川栄次郎著『荒船火山地質調査報文』(1898・震災予防調査会)』
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