普及版 字通 「荘(漢字)」の読み・字形・画数・意味
荘
常用漢字 9画
(旧字)
11画
[字訓] おごそか・さかん
[説文解字]
[金文]
[字形] 形声
旧字はに作り、壯(壮)(そう)声。壯に盛大の意がある。〔説文〕一下に「上(しやう)の(いみな)なり」として、説解を加えていない。後漢の明帝の。当時荘姓の人は、そのを避けて厳と改め、厳助・厳安のようにいった。金文に字を(そう)に作り、ときに祝の器である(さい)を加える。〔毛公鼎〕に「唯(こ)れ天(おほ)いに厥(そ)の命を集(な)す」とあり、は将大の意。また〔季子白盤(かくきしはくばん)〕に「戎工(軍事)に武なり」とは、その厳荘なることをいう。宋器の〔亥鼎(ばがいてい)〕に公を公としるしているのでがと声近く、おそらくその初文とみてよいであろう。の従う爿(しよう)は、將(将)・壯の爿と同じく、殷器の(しよう)図象から出て、のち將・壯の字となった。〔説文〕古文の字形は艸に従わず、もと厳荘の意の字であろう。
[訓義]
1. おごそか、うやうやしい、ただしい、つつしむ。
2. さかんなさま、ととのうさま。
3. 草のおいしげるさま。
4. むらざと、いなか、別墅(べつしょ)、しもやしき。
5. 六達のみち。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕 カザル・ヨソホヒ・チマタ 〔字鏡集〕 ウツクシヒ・ホシキママ・チマタ
[語系]
・壯・裝(装)tzhiangは同声。おごそかに飾り、壮大を致すことを裝という。
[熟語]
荘園▶・荘稼▶・荘課▶・荘毅▶・荘客▶・荘敬▶・荘潔▶・荘戸▶・荘厳▶・荘士▶・荘粛▶・荘飾▶・荘静▶・荘地▶・荘重▶・荘佃▶・荘奴▶・荘賓▶・荘缶▶・荘民▶・荘吏▶・荘栗▶・荘麗▶
[下接語]
威荘・官荘・義荘・旧荘・漁荘・厳荘・康荘・山荘・色荘・粛荘・誠荘・村荘・端荘・別荘・旅荘・老荘
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報