荘厳(読み)ソウゴン

デジタル大辞泉 「荘厳」の意味・読み・例文・類語

そう‐ごん〔サウ‐〕【荘厳】

[名・形動]重々しくおごそかなこと。おごそかでりっぱなこと。また、そのさま。「荘厳式典
[類語]荘重厳か厳粛粛粛厳然森厳荘重重厚重重しい物物しい厳めしい厳としてげん重量感どっしりずっしりずしりずしっとどっかとがっしり重み広量堂堂大度太っ腹マッシブ存在感睥睨へいげい厳しい厳格厳重厳酷厳正冷厳峻厳しゅんげん峻烈しゅんれつ苛酷険しい辛辣しんらつ粛然貫禄威厳威徳尊厳威儀権威威信威名威望名望威光威力権力勢威重圧すご脅威威圧威風威風堂堂威容偉容英姿雄姿勇姿仰仰しいご大層息が詰まる大風呂敷を広げる

しょう‐ごん〔シヤウ‐〕【荘厳】

[名](スル)
智慧福徳相好などで浄土や仏の身を飾ること。
仏像仏堂を、天蓋幢幡どうばん瓔珞ようらくなどでおごそかに飾ること。また、その物。
[名・形動]そうごん(荘厳)

しょう‐げん〔シヤウ‐〕【荘厳】

しょうごん(荘厳)

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精選版 日本国語大辞典 「荘厳」の意味・読み・例文・類語

しょう‐ごんシャウ‥【荘厳】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「しょう」「ごん」はそれぞれ「荘」「厳」の呉音 ) 仏語。
  2. ( ━する ) 智慧や福徳など善美をもって、身やその住む国土を飾ること。また、逆に悪事を積むことをもいう。
    1. [初出の実例]「八方妙相荘厳身。六八弘誓変成地」(出典:本朝文粋(1060頃)一二・西方極楽讚〈後中書王〉)
    2. 「しゃうごんの僧正、并に僧綱等は、いかにも威儀を本として、気高き所を学ぶべし」(出典:風姿花伝(1400‐02頃)一)
    3. [その他の文献]〔大集経‐一〕
  3. ( ━する ) 天蓋・幢幡(とうはん)瓔珞(ようらく)などで、仏像や仏堂を美しくおごそかに飾りつけること。また、そのもの。そうごん。
    1. [初出の実例]「供養荘厳つかさつかさにつとめつかふまつる」(出典:観智院本三宝絵(984)下)
    2. 「堂荘厳(シャウゴン)して」(出典:発心集(1216頃か)一)
  4. おごそかなこと。おもおもしさ。そうごん。
    1. [初出の実例]「身に荘厳(セウゴン)なければ肩すぼり」(出典:評判記色道大鏡(1678)一五)

そう‐ごんサウ‥【荘厳】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「そう」は「荘」の漢音、「ごん」は「厳」の呉音 )
  2. ( ━する ) 天蓋、幢幡(とうはん)、瓔珞(ようらく)などで、仏像や仏堂を美しくおごそかに飾りつけること。また、そのもの。しょうごん。
    1. [初出の実例]「阿彌陀堂にさうごんし」(出典:栄花物語(1028‐92頃)もとのしづく)
  3. ( 形動 ) 尊くいかめしいこと。おごそかで重々しいこと。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「然れども此時の事勢壮厳なれば」(出典:日本風俗備考(1833)二)
    2. 「天の荘厳地の美麗」(出典:天地有情(1899)〈土井晩翠〉暮鐘)

しょう‐げんシャウ‥【荘厳】

  1. 〘 名詞 〙しょうごん(荘厳)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「荘厳」の意味・わかりやすい解説

荘厳
しょうごん

サンスクリット語のアランカーラ alamkāraの訳語。仏像や仏堂を飾ること,またその装飾具 (荘厳具) 。仏像の冠,瓔珞 (ようらく) ,光背,仏堂の天蓋,幢幡 (とうばん。→ ) ,華鬘 (けまん) などをいう。

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普及版 字通 「荘厳」の読み・字形・画数・意味

【荘厳】そうごん

気高い。

字通「荘」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

世界大百科事典(旧版)内の荘厳の言及

【文様】より

…漢訳仏典《四分律(しぶんりつ)》によると,仏塔には籐(とう)(唐草)や葡萄蔓(ぶどうまん)(葡萄唐草),蓮華(れんげ)などの植物文様がほどこされていたこともわかる。仏教寺院では,堂塔や尊像などを装飾することを〈荘厳(しようごん)〉というが,これはサンスクリットのビューハvyūhaの漢訳語で,〈飾る〉という意味である。荘厳は厳飾(ごんしよく)ともいい,それが仏法によるものであって,一般世俗の装飾とは異なることを示す宗教的呼称といえよう。…

※「荘厳」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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