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ひらみ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説


ひらみ

7世紀,冠位十二階の制度が施行された際に諸王,諸臣がつけるように命じられた服装。奈良時代以降,男女が礼服 (らいふく) を着用する際に用いた紗の (も) で,男性の場合は白の上にまとい,女性の場合は表衣の上から,うしろ腰より前のほうへまとい,その上から裙帯 (くんたい) を前から当ててうしろへまわした。重ね裳の場合では,下裳が褶である。

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デジタル大辞泉の解説

しびら【×褶】

衣服の上から裳(も)のように、腰に巻きつけて着るひざ上までの衣。略儀のもので、主に下級女房の間に用いられた。

ひら‐おび【×褶/枚帯】

ひらみ

ひらみ【×褶】

古代の衣服で、裳(も)の一種男子は袴(はかま)の上に、女子は裙(くん)の上に着た。ひらおび。

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世界大百科事典 第2版の解説

ひらみ【褶】

中国の衣服制では〈褶〉は袴とともに着用する短い上衣を指すが,日本では,男女ともに下半身にまとった,(も)の一種をいう。《日本書紀》推古13年(605)条に初出し,冠位十二階の服制の一環として制せられたものと思われる。おそらく日本固有の衣服形態に淵源する衣服と考えられ,682年(天武11)に脛裳やちはや)等とともに廃止された。これは685年に制定された朝服が,唐の朝参の服であった〈袴褶〉,すなわち上衣・下袴の制をとり入れたものであったことと対応する。

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大辞林 第三版の解説

しびら【褶】

衣服の上から腰に巻き付けて、裳の代用とするもの。中世では、地位の低い女房の略礼装。 「侍従も怪しき-着たりしを/源氏 浮舟

ひらび【褶】

「ひらおび(平帯)」の転。 「諸王、諸臣に命じて-着しむ/日本書紀 推古訓

ひらみ【褶】

〔「ひらおび(平帯)」の変化した「ひらび」の転〕
平帯ひらおび 」に同じ。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説


ひらみ

貴族階級の衣服で、裳(も)の一種。男子の褶は袴(はかま)の上から腰にまとい、女子の褶は裙(くん)の上に着装した。『日本書紀』推古(すいこ)天皇13年(605)の条に「皇太子、諸王、諸臣に命じて褶を着(き)しむ」とあり、中宮寺の天寿国繍帳(てんじゅこくしゅうちょう)男子像の短いスカート状のものが褶にあたると考えられる。天武(てんむ)天皇11年(682)に「褶なせそ」とあり、一時廃せられたが、養老(ようろう)の衣服令(りょう)で、礼服に皇太子が深紫紗褶(ふかむらさきしゃのひらみ)、親王と諸王が深緑紗褶、諸臣が深縹(はなだ)紗褶、内親王と女王が浅緑褶、内命婦(ないみょうぶ)が浅縹褶を用いるとしている。平安時代以降、女子は礼服を着用する機会がなくなり、褶を「しびら」と称して女房装束の裳の上に重ねて着る場合もあったことが『源氏物語』によって知られる。[高田倭男]

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世界大百科事典内のの言及

【褶】より

…中国の衣服制では〈褶〉は袴とともに着用する短い上衣を指すが,日本では,男女ともに下半身にまとった,(も)の一種をいう。《日本書紀》推古13年(605)条に初出し,冠位十二階の服制の一環として制せられたものと思われる。…

【領巾】より

…古代に女子が首にかけ,左右に垂らして用いた一条の布。褶,比礼,肩巾とも記す。5尺から2尺5寸の羅や紗などを,一幅または二幅に合わせてつくった。…

※「褶」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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