ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説
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糯米(もちごめ)にアズキまたはササゲを混ぜて蒸したご飯。江戸時代から明治時代までは糯米を蒸したものを「おこわ」といい、アズキを加えて赤色になった蒸し飯を赤飯といっていた。その後、赤飯のことも強飯(こわめし)または「おこわ」というようになった。また、明治・大正のころまでは、毎月1日、15日、28日の朝は、粳米(うるちまい)の飯を炊くときアズキを加えることになっていた。これは赤のご飯、または小豆(あずき)ご飯といい、赤飯とはいわなかった。赤のご飯はその日を祝うためにつくったものだが、アズキの皮は腸に刺激を与えるので、月3回のアズキ入りのご飯は健康上にも役だつものといわれていた。
赤飯は明治中期以降は祝い事に用いるのが恒例となり、とくに神社の祭りや誕生祝いなどには多く用いられている。
[多田鉄之助]
赤飯の本来の作り方は蒸してつくる。アズキの分量はいろいろであるが、糯米の1割前後が普通である。アズキをよく洗い、水を加えて火にかけ、沸騰したら水を捨て、新たにアズキの5~6倍量の水を加えて、皮が破れないようにやや固めにゆで、汁を別器にとる。糯米は洗って、アズキのゆで汁を米が十分かぶるくらい加え、そのまま一晩浸(つ)ける。米をざるにあげて水けをきり、アズキを混ぜ、蒸籠(せいろう)に入れる。蒸したとき蒸気が通りやすいように、中央をすこしへこませる。蓋(ふた)をし、十分蒸気のあがった湯にのせ、強火で40~50分蒸す。15分置きくらいに、塩を少量加えたアズキのゆで汁をふりかける。これを打ち水という。黒ごまを炒(い)って塩と混ぜたごま塩を、盛った赤飯にふりかける。炊飯器などで炊いた赤飯は「炊きおこわ」という。
[河野友美]
一般には吉事の食物とされているが、東北地方の日本海側、関東地方の西部では葬式のときの食物とされている所がある。死者と血縁の濃い者は、一斗とか二斗赤飯を持ち寄り、それを会葬者全員に配って共食してもらうのである。沖縄では、カシチーといい、盆の贈り物の食物となっており、赤飯を死者儀礼にも用いている。吉凶いずれのときにも用いているのは、日ごろの白米に対し、赤い色の飯を食べることによって、視覚から日常とは異なる、ハレの日の意識を再認識させられる効用があったのである。したがって、赤飯に汁や茶をかけることを忌むなど、食法にタブーが多いのは、赤飯がハレの食物であったことを示しているといえよう。赤飯は赤いというところに意義があり、アズキのない時代には赤米(あかごめ)(炊くと薄赤くなる米)を用いたのではないかといわれている。現に対馬(つしま)の豆酘(つつ)神社、種子島(たねがしま)の宝満(ほうまん)神社では神事に赤米を炊く行事がある。正倉院の宝物にも赤米があるが、これは酒をつくったのではないかといわれている。
[鎌田久子]
『板橋春夫著『葬式と赤飯 民俗文化を読む』(1995・煥乎堂)』
出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
…姫飯が日常食として普及するにともなって〈こわいい〉,略して〈おこわ〉,さらに〈こわめし〉というようになり,多くもち米を用いて物日(ものび)に食するようになった。祝事にはアズキを加えて赤飯とし,不祝儀には白ダイズを加えるか,もち米だけの白蒸(しらむ)しを用いた。なお,栃木県日光の輪王寺で今でも毎年4月2日に行われる強飯式は高盛り飯を強制するもので〈ごうはんしき〉と呼ぶ。…
※「赤飯」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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