普及版 字通 「郊」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 9画

[字音] コウ(カウ
[字訓] まちはずれ・まつり

[説文解字]

[字形] 形声
声符は(交)(こう)。〔説文〕六下に「國を(さ)ること百里を郊と爲す」とあり、〔国語、周語中〕に「國に郊牧り」というように都邑周辺の附属地である。郊は他邑と接する境界のところ。古く天を祀る郊の祭祀があり、また郊(こうばい)では子求めの祭が行われた。〔詩、商頌、玄鳥〕にはその俗のことが歌われている。〔周礼、春官、肆師〕に「(きやう)(疆)び郊に侯禳(こうじやう)す」とあるように、そこでは外の邪気を祓う侯禳の儀礼をする。異族と相接するところであった。にその意があるものと思われる。

[訓義]
1. まちはずれ、都の郊外。国城の城外五十里を近郊、百里を遠郊とする。
2. 国境、異族と接し交わるところをいう。
3. まつり、境界で行う祭。また天地の祭、冬至に天を南郊に祭り、夏至に地を北郊に祭る。また上帝を郊に祭る、即位のとき天を祭り、即位郊天という。
4. 田舎、のら。

[古辞書の訓]
〔字鏡集〕郊 サト・イタル・ツク・マジフ・アラハス

[熟語]
郊尉・郊・郊・郊・郊駅・郊園・郊・郊外郊郭・郊関郊寰郊畿郊圻郊岐郊犠・郊丘・郊牛郊墟・郊居・郊境郊衢・郊・郊迎・郊血・郊見・郊原・郊祭・郊柴・郊祀・郊使郊祠・郊次郊畤・郊社・郊舎・郊射郊赦郊戍郊墅郊遂郊餞・郊桑・郊壇・郊弔・郊兆・郊亭・郊・郊天郊甸・郊内・郊郊陌郊鄙・郊・郊郛・郊保・郊望・郊牧・郊野・郊邑・郊遊・郊里・郊燎・郊塁・郊礼・郊労
[下接語]
郊・遠郊・寒郊・畿郊・窮郊・郊・近郊・荒郊・在郊・四郊・春郊・親郊・西郊・青郊・蒼郊・大郊・地郊・帝郊・郊・天郊・東郊・南郊・農郊・辺郊・暮郊・北郊・卜郊・楽郊

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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