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量案 りょうあんyang-an; ryang-an

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

量案
りょうあん
yang-an; ryang-an

朝鮮,朝鮮王朝 (李朝) の土地台帳。田案,導行帳ともいう。量案の形式は測量年 (干支) 月日,田畑の所在地名が表記され,5結ごとに『千字文』の順序に従う字号がつけられ,測量の順序,土地等級,地形,結負 (面積) ,境界,土地所有者名,耕作人名とその移動,田畑,宅地,果樹,竹林,堰堤などの測量計数が記録されている。量案は農産物の徴税のためだけでなく,徭役そのほか公課の基準となり,財政全体の基礎資料であった。土地台帳は統一新羅時代にすでに制作されており,高麗時代の初めには地力を基とした田畑の3等級制がみられる。文宗 23 (1069) 年に量田尺 (周尺 60寸を1尺,6尺を1歩) と結 (1結は 33歩四方) とを定めた。朝鮮王朝初期はこれによって量案をつくったが,世宗 26 (1444) 年に田畑を6等級に分け,1等田では周尺4尺7寸7分5厘とし,6等田では1尺を周尺9尺5寸5分とし,1尺を把,10尺を束,100尺を負,1万尺を結とし,これを課税の基準とした。全国的な耕地測量は高麗末期恭譲王3 (1391) 年に始り,朝鮮王朝では太宗5 (1405) 年から始る。『経国大典』には 20年ごとに耕地測量と量案制作とを行い,量案は中央の戸曹,地方の道庁と郡庁に各一部を保管するとあるが,実情は数十年ごとに一部の地方で行われたにすぎない。量案は若干の改正が行われながら,1938年まで続いた。現存最古の量案は朝鮮王朝顕宗 10 (1669) 年前後の懐仁県 (忠清北道報恩郡懐北面) 量案で,その後も南部諸道に散見する程度であるが,社会経済史料としてきわめて貴重なものである。

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世界大百科事典 第2版の解説

りょうあん【量案】

朝鮮で用いられていた土地台帳。田案,導行帳,鉄券台帳ともいう。国家は土地把握のための量田(検地)をしばしば行ったが,その結果を記録したのが量案で,高麗時代にすでに作製されていたことは確実である。現存する量案によると,1筆の土地ごとに(1)字号と地番,(2)量田の方向,(3)土地の等級,(4)土地の形状地目,(5)東西・南北の尺数,(6)結負(けつぷ)(面積),(7)四方の土地の形状と所有者,(8)耕作中(起)か休耕中(陳)かの区別,(9)所有者名(地税負担者名とする説もある)などが記載されている。

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