デジタル大辞泉
「鑿」の意味・読み・例文・類語
のみ【×鑿】
木材・石材・金属などに穴をあけたり、溝を刻んだりするのに用いる工具。柄の先に刃がつき、柄頭を槌でたたくか、手で突くかして削る。刃先の形により、平のみ・丸のみ・壺のみなどがある。
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のみ【鑿】
- 〘 名詞 〙 木工・石工の道具で、穴をあけたり、溝を刻んだりするためのもの。柄の上部をたたいて使うたたきのみ、柄を持って突くようにして使うつきのみがある。鉄製の工具で、古く古墳時代から使われた。
鑿〈春日権現験記絵〉
- [初出の実例]「小斧一具。鑿一具」(出典:令義解(718)軍防)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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普及版 字通
「鑿」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
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鑿 (のみ)
木材や石材などに穴をうがち,また材面を削ったりする工具の総称だが,金工や石工で用いるものは鏨(たがね)という。鑿は斧とともにもっとも古くから用いられた工具で,縄文時代のくり舟などの工作には鑿状石器が使われ,弥生時代にはいち早く鉄器化した。
刃部と柄部からなるが,鏨は両部とも鉄で一体である。これを共柄という。刃は木工用のものはすべて片刃であるが,鏨は両刃である。刃は柄に対して込差し(こみざし)されるが,槌打ち用の叩(たたき)鑿は柄尻に冠(鉄環)をはめ,込みの部分には口金をはめる。押して用いる押鑿(突鑿,指鑿ともいう)は冠がなく柄が長い。刃部を穂ともいい,鑿の大小は穂幅であらわす。穴あけ専用のものは穂幅が狭く,厚みが大であり,削りに用いられるものは穂幅が広く,厚みが小さい。押鑿はさらに薄い。鑿の刃裏は鉋(かんな)刃裏と異なり逃げ(凹み)が少なく,一般にべた裏といわれる(鉋は糸裏といわれる)。
種類
普通の形のものを平(ひら)鑿といい,叩鑿と押鑿があり,叩鑿のうち深穴あけ用を向待(むこうまち)鑿,削り用を追入(おいいれ)鑿という。押鑿には,穂の断面が鋭角の鎬(しのぎ)鑿と,鏝(こて)鑿がある。ほかに穂形が特殊なものとして,鎌鑿,銛(もり)鑿,搔上鑿などがあり,さらに木造船工作で大釘打ちのとき錐(きり)の代用をする鍔(つば)鑿もある。彫刻刀の丸刀,三角刀なども押鑿の一種である。
執筆者:成田 寿一郎
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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鑿
のみ
木材,石材に穴をあけたり,溝を掘ったりするための工具。形体から,平鑿,丸鑿,角鑿に大別されるが,刃先の幅,長さ,刃形など,用途によって多種多様である。使用法からも,手鑿,たたき鑿,突き鑿などといわれるが,機械による使用に移行しつつある。鑿の使用は世界的で,初めは石,貝などの材質のものが使われていた。日本では貝材のものは未発見であるが,弥生時代に鑿形石器が出土している。鉄製のものも古墳時代にすでに現れ,茎 (なかご) のある細長い棒状を呈し,刃部は薄く,やや幅広にできている。また,日本で出土している鉄鑿は,ほとんどが鍛造であることが特色である。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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鑿【のみ】
木材等に穴をあけたり小部分を削り取ったりする手工具。木工用は,柄の端をたたいて使う穴あけ用の叩(たたき)鑿と手で押して使う表面を削るための突鑿に大別。金工・石工用には鏨(たがね)が使用される。鑿,鏨ともに刃部と柄部で構成されるが,鏨は一体になっており,共柄と呼ぶ。また,鑿は片刃だが鏨は両刃である。
→関連項目木工具
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
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のみ【鑿】
木材や石材などに穴を開けたり、溝を削り出したりする、柄の先に刃のついた工具。柄じりの部分をつちでたたいて使うものと、手で押して使うものがある。
出典 講談社家とインテリアの用語がわかる辞典について 情報
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鑿
木や石を加工する道具です。柄[つか]の先をハンマーでたたいて、素材をけずります。
出典 ほうふWeb歴史館防府市歴史用語集について 情報
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