デジタル大辞泉 「陸でなし」の意味・読み・例文・類語 ろく‐で‐なし【▽陸でなし/×碌でなし】 のらくらしていて役に立たない者。[補説]「碌」は当て字。[類語]馬鹿・阿呆あほう・魯鈍ろどん・愚鈍・無知・蒙昧もうまい・愚昧ぐまい・愚蒙ぐもう・暗愚・頑愚・愚か・薄のろ・盆暗ぼんくら・まぬけ・とんま・たわけ・馬鹿者・馬鹿野郎・馬鹿たれ・与太郎・抜け作・おたんこなす・おたんちん・あんぽんたん・べらぼう・あほんだら・頓痴気・木偶でくの坊・唐変木・表六玉・表六・いかれぽんち・ぼけなす・脳足りん・出来損ない・頓珍漢・すっとこどっこい 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「陸でなし」の意味・読み・例文・類語 ろく‐で‐なし【陸でなし・碌でなし】 〘 名詞 〙 ( 「碌」はあて字 ) 人がまともでないこと。また、その人。役に立たないのらくらもの。道楽者。[初出の実例]「又ろくといふは直(ちょく)の字に当るか。物を直(すなほ)に置事をろくに置といひ、直(ちょく)ならぬ人を、ろくでなし、と云」(出典:物類称呼(1775)五)「コレあのろくでなしどのから、手めへの小遣へぐらゐはよこしもしたろうが」(出典:人情本・春色辰巳園(1833‐35)四)陸でなしの語誌建築用語の「陸墨」「陸屋根」などの「陸」(水平・直の意)から、「ろく(陸)①」のような平らなさまの意味で用いられ、同時に「ろく(陸)⑤」のような下に否定の語を伴った用法からさらに「酒を呑(のむ)者はろくでない」〔滑稽本・浮世風呂‐四〕(一八〇九‐一三)を経て「ろくでなし」という名詞形が成立した。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例