単斜晶系(読み)タンシャショウケイ(その他表記)monoclinic system

精選版 日本国語大辞典 「単斜晶系」の意味・読み・例文・類語

たんしゃ‐しょうけい‥シャウケイ【単斜晶系】

  1. 〘 名詞 〙 結晶系の一つ。長さの異なった三結晶軸をもち、斜交する二軸に対し、第三の軸が直交するもの。〔鉱物字彙(1890)〕

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「単斜晶系」の意味・わかりやすい解説

単斜晶系
たんしゃしょうけい
monoclinic system

晶系の一つ。単位格子格子定数にはabcαγ=90゜,β≠90゜(主軸b軸のとき)あるいはαβ=90゜,γ≠90゜(主軸がc軸のとき)の関係がある。晶族点群)2(C2),m(Cs),2/m(C2h)がこれに属し、それぞれに3、4、6種、合計13種の可能な空間群がある。対称要素としては、2回回転軸または2回螺旋(らせん)軸となる主軸、あるいは主軸方向と直交する鏡映面または映進面が最小限存在し、それらの可能な組合せによって13種の空間群が定まる。

 鉱物全体のうち、もっとも多い結晶系で30%を超える。三斜晶系に次いで対称の低い晶系で、単純組成のもので単斜晶系に属するものは少なく、元素鉱物でこれに該当するものはβ硫黄(ベータいおう)、γ(ガンマ)硫黄の2種のみである。

[岩本振武 2015年7月21日]

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化学辞典 第2版 「単斜晶系」の解説

単斜晶系
タンシャショウケイ
monoclinic system

結晶系の一種.単純単斜格子または底心単斜格子で単位格子が記述されるものの総称.結晶の点群対称の要素としてはただ1個の2回回転軸または2回回反軸(鏡映面)のいずれか,または2回回転軸とそれに直交する鏡映面をもつものである.2回軸をb軸とする場合にはabc,α = γ = 90°,β ≠ 90°,2回軸をc軸にとると,abc,α = β = 90°γ ≠ 90°である.[別用語参照]ブラベ格子

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最新 地学事典 「単斜晶系」の解説

たんしゃしょうけい
単斜晶系

monoclinic system ,oblique system

7結晶系の一つ。3本の結晶軸の軸角α,β,γのうち一つだけが直角でないもの。従来は直角でない値をβにとる記載が行われてきたが,他の晶系との記載法の統一から,次数2の要素すなわち二回回転軸を主軸(c軸)にとりγを鈍角にする記載法も併用される。三つの晶族が属し,完面像晶族の一般面における同価面数は4。

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参照項目:結晶系

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「単斜晶系」の意味・わかりやすい解説

単斜晶系
たんしゃしょうけい
monoclinic system

結晶系の1つ。結晶軸の長さはすべて異なり,a≠b≠c。軸角は1つだけ直角でなく,通常β≠90°とし,α=γ=90°である。正長石,雲母などがこれに属する。屈折率などの物理的性質に異方性をもつ二軸結晶である。

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百科事典マイペディア 「単斜晶系」の意味・わかりやすい解説

単斜晶系【たんしゃしょうけい】

軸率a:1:cで,上下軸と前後軸が斜交し,左右軸がこの両者に直交する座標系(結晶軸)で記載される一群の結晶。物理的に異方性で,光学的二軸性。セッコウ,角セン石や輝石の多く,雲母がその例。

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