中国の神仙思想に説かれる三神山の一つ蓬莱山のことで、東方の海上にあって仙人が住み、不老不死の霊薬があり宮殿が建っているといわれる想像上の山を台の上につくった飾り物で、正月の祝儀に用いられるもの。蓬莱飾りの略。新年の三方台(さんぽうだい)、食積(くいつみ)ともいわれ、三方の上には、海老(えび)、熨斗鮑(のしあわび)、昆布、穂俵(ほんだわら)、裏白、栗(くり)、橘(たちばな)、柿(かき)、橙(だいだい)、蜜柑(みかん)、米、梅干しなどを積み重ねて、新年の来客に勧める。主人は箸(はし)に昆布などを挟んで客に勧め、主人と客の間の長寿と安穏を祈るもの。食積は江戸時代になると、積み重ねた果物を食べて長寿を願う祝儀になった。さらに後には、松竹梅をかたどるようにもなった。歯固(はがた)め、餅鏡(もちいかがみ)と関係が深い。
[山中 裕]
中国、山東(さんとう)省東部煙台(えんだい)地級市に所属する県級市。山東半島北岸に位置し、北方海上には廟島(びょうとう)群島が連なり、西は渤海(ぼっかい)、東は黄海(こうかい)に臨む。明(みん)・清(しん)代の府名をとり登州(としゅう)ともいう。人口44万9000(2014)。南部の緩やかな膠東(こうとう)丘陵では、小麦、トウモロコシ、コウリャンのほか、ラッカセイの栽培が盛んである。また、ぶどう酒の生産にも力を入れている。渤海湾頭にあるため、古くから海港として栄えたが、現在は南方60キロメートルの煙台港のほうが栄えている。市北部には2015年開港の煙台蓬莱国際空港がある。市の北西の丹崖(たんがい)山上には宋(そう)代に創建された蓬莱閣がある。
[駒井正一・編集部 2017年1月19日]
〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...
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