除虫菊(読み)ジョチュウギク

デジタル大辞泉 「除虫菊」の意味・読み・例文・類語

じょちゅう‐ぎく〔ヂヨチユウ‐〕【除虫菊】

キク科多年草。高さ約60センチ。夏、白色中央黄色頭状花をつける。花はピレトリンを多く含み、乾かし粉末にして蚊取り線香や農業用の殺虫剤原料にする。バルカン半島原産。のみとりぎく。しろばなむしよけぎく。 夏》「―島山ちかみはしけ来る/桂郎」
[類語]黄菊白菊残菊野菊雛菊矢車菊デージー

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精選版 日本国語大辞典 「除虫菊」の意味・読み・例文・類語

じょちゅう‐ぎく ヂョチュウ‥【除虫菊】

〘名〙 キク科の多年草。バルカン半島ダルマチア地方原産で、古くから薬用植物として栽培されている。高さ三〇~六〇センチメートル。葉は質が厚く、羽状に深く分裂して、下面には毛が密生する。五~六月、茎の先端に多数の頭花をつける。頭花は径三センチメートルぐらい、周辺の舌状花は一五~二〇個で白色、中心の管状花は黄色。頭花を採り、乾燥したものを粉末にし、蚊取り線香や殺虫剤などに用いる。日本では明治一八年(一八八五)和歌山県で栽培され、その後全国に広まった。しろばなむしよけぎく。むしとりぎく。のみとりぎく。《季・夏》
蓼喰ふ虫(1928‐29)〈谷崎潤一郎一四うちでは除虫菊を炮烙へ入れてくすべることにしてゐるんでね」

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栄養・生化学辞典 「除虫菊」の解説

除虫菊

 キクの一種に虫を殺す作用のある物質が含まれ,虫よけとして使われる.成分としてはピレトリンI,II,シネリンI,IIが知られている.

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動植物名よみかた辞典 普及版 「除虫菊」の解説

除虫菊 (ジョチュウギク)

学名Chrysanthemum cinerariifolium
植物。キク科の園芸植物

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

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