(読み)コン

デジタル大辞泉 「紺」の意味・読み・例文・類語

こん【紺】

紫色を帯びた濃い青色。濃い藍色。
[類語]真っ青青色せいしょくあい青藍せいらん紺青こんじょう紺碧こんぺき群青ぐんじょう瑠璃るりはなだ花色露草色納戸色浅葱あさぎ水色空色ブルーインジゴコバルトシアンウルトラマリンマリンブルースカイブルーターコイズブルー

こん【紺】[漢字項目]

常用漢字] [音]コン(呉)
紫色を帯びた深い青色。「紺青こんじょう紺碧こんぺき紺屋こんや・こうや紫紺濃紺

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精選版 日本国語大辞典 「紺」の意味・読み・例文・類語

こん【紺】

〘名〙 青黒く紫を含んだ色。濃い藍。また、その染料
落窪(10C後)三「今五部は、こんの紙に黄金の泥して書きて」

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改訂新版 世界大百科事典 「紺」の意味・わかりやすい解説

紺 (こん)

染色の一種。藍汁をもって染める染色法で,《倭訓栞》にも〈紺は藍を搔たてゝ染るもの也〉とみえるが,室町時代以降の商品経済の発達とともに,紺染が商業としても飛躍的に発展し,1349年(正平4・貞和5)には,紺染を商う紺座や紺屋(こうや)の店舗と推測される史料がみられる。それとともに染色技法も高められ,室町時代初頭成立の《庭訓往来》に京都の〈猪熊紺〉があげられているのは,この染めがすでに京都の名産として名を成していたことを示している。紺染を中心とする京都の染色は,代表的な名産としての地位を保ち続け,《田植草紙》にも〈そめてほされたこんや(紺屋)のかきのかたひら(柿帷子),(中略)かたやゑもんを京かうかき(紺搔)になろうた〉などと謡われて,その技術は諸国のものをはるかにしのぐものであった。
アイ(藍)
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