ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カンムリワシ」の意味・わかりやすい解説
カンムリワシ
Spilornis cheela; crested serpent eagle
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鳥綱タカ目タカ科の鳥。ヒマラヤ、インド、南アジア、台湾、中国南部に分布するが、日本では沖縄県の八重山列島(やえやまれっとう)だけに留鳥としてみられる。全長約55センチメートル、翼長約35センチメートル、頭上は白と黒のまだらで後頭の羽毛が冠羽状になることからこの名がある。体の上面は紫褐色で、翼には白い小斑(しょうはん)がある。体の下面は褐色で、黒褐色の横斑と白点が並んでいる。眼先(めさき)と目の周囲は黄色をしている。若鳥は体が白くて、後頭や背には黒斑がある。西表島(いりおもてじま)では普通にみられるが、石垣島には少ない。森林にすむが、農耕地や海岸、林縁に出てきて、ヘビ、カエル、カニなどをとらえる。飛翔(ひしょう)中は両翼をV形に保つ。日本では1981年(昭和56)に初めて巣が発見された。1977年に特別天然記念物に指定されている。
[高野伸二]
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