( 1 )「しめ」「さしめ」の語源についてはいくつかの説があるが、尊敬の助動詞「す」の連用形に「給ふ」のついた「せたまふ」から、「(さ)したまふ」を経て、「(さ)しまふ」となり、更に「(さ)しもふ」「(さ)しも」が生じ、その命令形として「(さ)しめ」が成立したとする見方が有力。
( 2 )抄物や狂言などで広く用いられるが、命令形以外の用法は抄物に集中する傾向がある。狂言では相手に対する親愛の情を伴った勧誘・要求表現として用いられているが、近世期には実際の口語では衰退したと思われる。
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スズメ目アトリ科の鳥。全長約18cm,スズメよりひと回り大きい。ずんぐりした灰褐色の鳥で,円錐形の大きなくちばしが特徴。雌雄はほとんど同色。頭上は濃い褐色,眼先とのどが黒い。尾の先が白く,飛ぶときに少し開くので目だち,また翼の白い2条もよく見える。くちばしは先が鋭くとがり,冬は白黄色だが,夏は鉛色となる。行動はのっそりしている。ユーラシア大陸の温帯,亜寒帯に広く分布する。日本では北海道で繁殖し,本州以南で冬を過ごす。また大陸から冬鳥として渡来するものが少なくない。林縁や疎林にすみ,とくに湿地林や川辺林を好む。1夫1妻でなわばりをもって繁殖する。落葉樹などの枝にわん形の巣をつくり,1腹4~5個の卵を産む。鋭くチッと鳴き,ときにスィーッという声を出す。明るい声でさえずる。冬は単独か小群で現れ,マツ林,二次林,農耕地,川原の雑木林などにすんで,種子,果実を食べる。
執筆者:中村 登流
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
鳥綱スズメ目アトリ科の鳥。全長約18センチメートル。頭部が大きく、尾が短いずんぐりとした形をしている。羽色は灰褐色で下面は淡く、翼は黒と白の帯模様がある。嘴(くちばし)は非常に太い。イギリスを含むヨーロッパ全土からアジアの亜寒帯にかけて、またイラン高原にも繁殖分布し、北の地方のものは冬にやや南下する。日本では、各地の落葉樹林に冬渡ってくるものが多いが、少数が北海道と本州北部で繁殖している。森林中の樹上に巣をかけ、5個ぐらいの卵を産む。たくましい嘴で堅果を割って食べることができ、おもに樹上で採食するが、地上にも降りる。冬は、都会の公園などでも見ることができる。
[竹下信雄]
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出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報
…かかしは〈鹿驚(かがせ)〉の意から出たともいわれるが,一般には悪臭を発して鳥獣を追う〈嗅(か)がし〉が語源とされている。現在ではかかしの語が一般的であるが,これをソメという地方が長野や岐阜,愛知に分布し,徳島や種子島ではこれをシメという。ソメ,シメとも〈占〉に関係した言葉であろう。…
※「しめ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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