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ドーム dome

翻訳|dome

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ドーム
dome

クーポラ,円蓋ともいう。円形,方形または多角形の平面の上にかけられる基部を円形とする上方にふくれあがった屋根あるいは天井。石または煉瓦造で造られるが,その取付部に水平方向に広がる力が働くため,大規模なものでは支持体の壁厚を大きくするか,ゴシック建築にみられるように,バットレスあるいはフライング・バットレスを用いてこの力を吸収しなければならない。ドームは屋根面の架構法として組積造を行う地域で古くから広く用いられてきたが,円形のもつ求心的完結性と半球面が示す小宇宙的な象徴性のために,特にキリスト教建築においては多用され,独特の展開をみた。一般的には方形の平面の上にかけられるため,これをドーム基部の円形に移行させるための方法が工夫されている。ペンデンティブは四隅に球面三角形を配するものであり,スキンチは隅部にアーチ状の迫 (せり) 出しを重ねて円形に近い平面を得ようとするものである。なおドーム部分の下にはめ込まれる円筒状の部分はタンブールと呼ばれる。ドームは構造上の必要および美的な配慮から二重殼として造られることも多く,F.ブルネレスキによるサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂のドームはその例である。また多数の石材または木材の梁を用いて多角形に組みながらドーム状に建上げていく方法もあり,中国などにその伝統がある。

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デジタル大辞泉の解説

ドーム(dome)

半球形の天井や屋根。円天井。円屋根。円蓋(えんがい)。「ドーム球場」
いただきが半球状の峰。「穂高岳滝谷ドーム

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百科事典マイペディアの解説

ドーム

建築物をおおう,多くは半球形の構造。円蓋(えんがい)ともいう。〈家〉を意味するラテン語ドムス(domus)を語源とし,ドイツ,イタリアではおもにカテドラル司教座聖堂)または大教会堂をさす。

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デジタル大辞泉プラスの解説

ドーム

フランスの高級クリスタル製品の工房。1878年創業のガラス工場が起源。1900年のパリ万国博覧会のガラス部門でグランプリを受賞し、世界的に有名になった。

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世界大百科事典 第2版の解説

ドーム【dome】

地質構造あるいは地形をあらわす用語。局所的に上方にもり上がった構造体で,一般に円形または円形に近い水平断面を示す。丘陵状の地形やある種の貫入岩などに対してこの言葉が用いられる場合は,それらの外部形態に対してであって,内部構造とは無関係である。一方,地質構造としてのドームは,層理面や片理面で示される地質体内部の構造を問題にする。ある点を中心としてどの方向にも同じような傾斜を示す円屋根状の構造はその典型的な例であるが,極端に短軸となった背斜状構造などもこれに近い。

ドーム【dome】

屋根あるいはその一部として建築物をおおう半球形ないしそれに類似した凸状の構造。クーポラcùpola(イタリア語),円蓋(えんがい)ともいう。基部は円,楕円,方形,多角形等の形状をとり,鉛直中心軸のまわりに対称性をもつ場合が多い。半球形,尖頭形,葱花形,傘形,カボチャ形などその形態は多様であり,頂部に多くランタン(頂塔)をのせる。ラテン語のドムスdomus(家)を語源とし,ドムス・デイDomus Deiすなわち〈神の家〉としての教会堂(イタリア語ではこの語義が残り,大聖堂がドゥオモduomoと呼ばれる。

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大辞林 第三版の解説

ドーム【dome】

半球形の屋根や天井。円まる屋根。丸天井。円蓋。また、そのような形のもの。 「 -球場」 「溶岩-」

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世界大百科事典内のドームの言及

【ドーム】より

…屋根あるいはその一部として建築物をおおう半球形ないしそれに類似した凸状の構造。クーポラcùpola(イタリア語),円蓋(えんがい)ともいう。基部は円,楕円,方形,多角形等の形状をとり,鉛直中心軸のまわりに対称性をもつ場合が多い。半球形,尖頭形,葱花形,傘形,カボチャ形などその形態は多様であり,頂部に多くランタン(頂塔)をのせる。ラテン語のドムスdomus(家)を語源とし,ドムス・デイDomus Deiすなわち〈神の家〉としての教会堂(イタリア語ではこの語義が残り,大聖堂がドゥオモduomoと呼ばれる。…

【イスラム美術】より

…建物の構造の一部は,しばしば装飾単位に変形して壁面を覆い隠す。例えば,一つのアーチが複数の小アーチに分解されたり(コルドバのモスクの二重多弁形アーチ),あるいは正方形プランの広間の壁体からドームへ移行する四隅の部分に使われているスキンチ・アーチを小ニッチに変形させて装飾的なムカルナスmuqarnas(鍾乳石飾り)としたように,構造よりも装飾に,より重要な意味が与えられている。なお,建築素材は地域によって異なるが,概してイラン,イラク,中央アジアでは煉瓦としっくい,地中海沿岸地方やインドなどでは大理石その他の石材が使用されている。…

【教会堂建築】より

…しかし,集中式プランの教会堂を完成したのはビザンティン帝国で(ビザンティン美術),ラベンナなどに優れた遺例がある。メソポタミアのように建築用木材のない地方では,石,煉瓦でボールト天井を造る技術が古くから発達し,またドームは特別な象徴的意味をもつと考えられていた。集中式プランの墓廟,記念堂,洗礼堂にはすでにドームが用いられていたが,6世紀のビザンティン帝国ではバシリカ式教会堂にドームを積極的に組み合わせた。…

【シェル構造】より

…このガウス曲率を用いると,シェルの形態は次のように分類することができる。(1)正のガウス曲率をもつシェル ドーム,球形シェル。(2)零のガウス曲率をもつシェル 筒形シェル,錐形シェル。…

【聖堂】より

…教会堂ともいう。聖堂のうち,司教座(カテドラcathedra)の置かれたものをとくに司教座聖堂または大聖堂と呼び,フランス語でカテドラルcathédrale,イタリア語でドゥオモduomo,ドイツ語でドームDomまたはミュンスターMünsterという。教会教会堂建築(2)日本で,孔子をまつった建物,すなわち孔子廟を聖堂(または聖廟)と呼ぶ。…

【ビザンティン美術】より

…以上の集中式およびバシリカ式の両者は,単にビザンティン社会だけでなく西ヨーロッパにも見られるが,4世紀以後はビザンティン特有の建築が発達していった。まずバシリカ式聖堂の身廊部を半円ボールトでおおう技法が小アジア(とくにアナトリア)で発達し,さらに円蓋(ドーム)をいただくバシリカ式建築も現れる。やがてバシリカ式がしだいにすてられて,発達した集中式構造であるギリシア十字形式プランが主流をしめるようになる。…

【ペンデンティブ】より

…方形に置かれた四つのアーチとその上に架構されたドームの下縁に挟まれた球面三角形の小間をさす。アーチ下端を結ぶ正方形を考えるならば,それに外接する円を底面にもつ半球面の一部となる。…

【ボールト】より

…本来は土,煉瓦,石,コンクリートなどで造ったものをいうが,木,布,ガラス,合成樹脂,金属などの軽い材料で造ったものも一般にボールトと呼ぶ。その基本的なものはトンネル・ボールト(バレル・ボールトbarrel vault)とドーム(円蓋(えんがい))で,前者はエジプトに紀元前1200年ごろのものがある。後者はそれよりも古くから知られ,またイグルー(エスキモーの雪の家),中近東や中央アフリカの農民住宅などにも見られる。…

※「ドーム」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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