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レントゲン Röntgen, Wilhelm Conrad

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

レントゲン
Röntgen, Wilhelm Conrad

[生]1845.3.27. レネップ
[没]1923.2.10. ミュンヘン
ドイツの物理学者。オランダで初等教育を,チューリヒの大学で機械工学を学んだが,A.クントの助手になって物理学を研究。 1879年ギーセン大学教授,85年ウュルツブルク大学教授,1900年ミュンヘン大学教授。 1895年陰極線研究中に,陰極線を発生している真空放電管を紙で包んだにもかかわらず,管から離れたところにたまたま置いてあった白金シアン化バリウム (ケイ光物質) を塗った紙が光ることに気づいた。実験を重ねてその強い透過性や写真感光性を調べ,未知の放射線という意味でX線と名づけた。近代物理学の幕を開き,医療に貢献したこの発見に,1901年第1回ノーベル物理学賞が与えられた。弾性,毛管現象熱伝導,電磁現象などに関する研究もある。

レントゲン
roentgen

X線およびγ線照射線量 (強度) の実用単位。記号はR。 1RはX線またはγ線の照射により空気中に発生した電離性粒子 (二次電子) が,空気 1kgにつき正・負それぞれ 2.58×10-4C の電気量を有するイオン群を生じさせる照射線量。 1R=2.58×10-4C/kg である。放射線医学の分野で,従来から用いられてきたこの単位は最近ラドやその他の単位に取って代られつつある。単位名は W.C.レントゲンの名にちなむ。

レントゲン
Roentgen, David

[生]1743.8.11. ヘレンハーク
[没]1807.2.12. ビースバーデン
ドイツの家具製作者。父アブラハムに師事し,1772年にコブレンツ近くのノイビートの父の工房を継いだ。 75年パリに出て,王妃マリ・アントアネットの家具師となる。ルイ 16世時代の家具の特徴である寄せ木細工を巧みに取入れながらも,イギリスの影響を受けてエレガントな家具を製作。 80年以降は寄せ木細工を用いず,むしろ厳格で明確な形式の家具へ移行。各地に支店を出し,ルイ 16世,プロシアフリードリヒ大王,ロシアのエカテリーナ2世などにも愛用され,国際的名声を博したが,不遇な晩年をおくった。

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デジタル大辞泉の解説

レントゲン(roentgen)

X線・γ(ガンマ)線の照射線量の単位。1レントゲンは、1気圧でのセ氏零度の空気1立方センチ内において1CGS静電単位の正負イオン対を生じさせるときの照射線量。電気量でいえば、2.58×10-4クーロン毎キログラムに相当。名称はW=K=レントゲンにちなむ。記号R
「レントゲン写真(X線写真)」「レントゲン線X線)」の略。

レントゲン(Wilhelm Konrad Röntgen)

[1845~1923]ドイツの物理学者。1895年、真空放電の研究中に不透明体を通過する未知の放射線を発見し、X線と名づけた。1901年第1回ノーベル物理学賞受賞。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

百科事典マイペディアの解説

レントゲン

ドイツの物理学者。スイスのチューリヒ工科大学に学び,1879年ギーセン,1888年ビュルツブルク,1900年ミュンヘン各大学教授。1895年陰極線を研究中,黒い紙,木片など不透明体を透過する未知の放射線を発見,X線と名づけた。
→関連項目ヨッフェ

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栄養・生化学辞典の解説

レントゲン

 X線やγ線の照射線量の単位で,Rで表し,1Rは空気0.001293gに1esu(静電単位系による電磁気の単位)の電荷を生成させる.

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

世界大百科事典 第2版の解説

レントゲン【roentgen】

照射線量の単位で,記号R。照射線量は,各種の放射線のうち,電磁波であるX線およびγ線だけに限って用いられるもので,これらの放射線による照射量を表す量である。1Rは,これらの放射線により標準状態(0℃,1atm)の乾燥空気1kg当り2.58×10-4Cの電荷がつくられるときの照射線量である。X線の発見者W.C.レントゲンにちなんで名づけられた。1980年代の後半からは,照射線量の単位として,レントゲンに代わり,クーロン毎キログラム(C/kg)が用いられることになっている。

レントゲン【David Roentgen】

1743‐1807
18世紀後期ヨーロッパで最も成功したドイツの家具師。当時,おもなドイツ人家具師はほとんどフランスで活躍したが,彼だけは生地を離れず製作した。その盛時にはフランスのルイ16世,プロイセンのフリードリヒ2世,ロシアのエカチェリナ2世など王家御用家具師として高価な家具を多量に製作した。彼はイギリス人の家具師アブラハムAbraham R.(1711‐93)の子で,アブラハムは1731年から8年間イギリスで修業,チッペンデールの影響を受け,50年にコブレンツ近郊のノイウィートに家具工場を設立し,ロココ様式と精巧な機械じかけを導入した家具を製作した。

レントゲン【Wilhelm Conrad Röntgen】

1845‐1923
ドイツの物理学者。プロイセンのレンネプの生れ。3歳のとき一家がオランダに移住,そこで教育を受けた後,1865年にチューリヒの工科大学に入り機械工学を学んだ。69年に学位を取得,A.クントの助手となり,クントについてビュルツブルク大学,ストラスブール大学に移り,ストラスブール大学の物理学講師を経て88年ビュルツブルク大学物理学教授,1900年からミュンヘン大学物理学教授兼物理研究所長をつとめた。 彼の研究は多岐にわたり,1870年に発表した気体の比熱についての研究をはじめとして,結晶中の熱伝導,石英の電気的・光学的特性,種々の流体の屈折率への圧力の影響,電磁気の影響による偏光面の変化,水や他の流体の圧縮可能性や毛管現象,水面上での油滴の拡散現象の研究などがあり,とくに88年に発表した静電場内を移動する誘電体に生ずる磁気効果の研究は,J.C.マクスウェルの電磁理論の検証という意義をもち,またその際に生ずる電流はH.A.ローレンツによってレントゲン電流と名づけられ,ローレンツの電子論の基礎ともなった。

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大辞林 第三版の解説

レントゲン【Röntgen】

X 線または γ 線の照射線量の旧単位。一気圧、摂氏0度の乾燥空気1立方センチメートル(0.001293グラム)内に一 CGS 静電単位の正負のイオン対を生じさせる X 線または γ 線の強さ。 SI 単位ではないが、 SI 単位に対応させて、一レントゲン=2.58×10-4C(クーロン)/kg と定義される。記号 R   〔物理学者レントゲンの名にちなむ〕 → 照射線量
「レントゲン線」「レントゲン写真」の略。 「 -撮影」 「 -を撮る」

レントゲン【Wilhelm Conrad Röntgen】

1845~1923) ドイツの物理学者。1895年未知放射線を発見し X 線と命名。また、電磁場内の誘電体に生ずる電流(レントゲン電流)を発見。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

単位名がわかる辞典の解説

レントゲン【röntgen〈ドイツ〉】

X線およびγ(ガンマ)線の照射線量の単位。記号は「R」。1Rは1kgの空気中に正、負それぞれ2.58×10-4クーロンの電荷イオンを生成する照射線量。1989年に新単位のクーロン毎キログラム(C/kg)に変わった。1Rは2.58×10-4C/kg、1C/kgは3876Rになる。◇名称は、ドイツの物理学者レントゲンにちなむ。

出典 講談社単位名がわかる辞典について 情報

世界大百科事典内のレントゲンの言及

【放射線量】より

…照射線量は,X線とγ線だけに用いられる。空気0.001293g(標準状態の空気1cm3の質量)中にX線,γ線によって生じた二次電子か正のイオンがつくる電離量が1静電単位のとき,照射線量は1R(レントゲン)であるとした。しかし,現在は,XdQ/dmで定義されている。…

【X線】より

…短波長側はγ線に,長波長側は紫外線に移行するが,γ線に比べて波長が長い電磁波であっても,放射性元素から出るものはγ線と呼ぶのがふつうである。W.C.レントゲンが発見したことからレントゲン線とも呼ばれ(ドイツ語,ロシア語ではX線という表現は用いられず,つねにレントゲン線である),また彼が一時期オランダに移住していたことから,オランダ風にレンチェン線ということもある。 X線の発見は偶然ともいえるもので,1895年11月,レントゲンは,P.E.A.レーナルトらが行った放電管を用いての陰極線の実験を追試している際に,感応コイルで放電を起こさせるたびに,少し離れた机の上にあった結晶や,白金シアン化バリウムを塗ったスクリーン用の紙が明るい蛍光を発するのに気づき,以後,年末までこの新現象の研究に没頭し,透過力の強い未知の放射線が放射されていると結論した。…

【ビュルツブルク】より

…医学部はとくに名高い。レントゲンは1895年ここでX線を発見した。大聖堂(11~13世紀),マリーエンベルク城(13世紀初め),バロック様式の司教館(J.B.ノイマン設計,1744)など歴史的建造物も多い。…

※「レントゲン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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