下弦(読み)カゲン

デジタル大辞泉 「下弦」の意味・読み・例文・類語

か‐げん【下弦】

満月のあとの半月地球から見て、太陽の90度西にあり、月の東半分が輝く。夜半に東から昇り、日の出時に南中する。下弦の月 秋》上弦
[類語]新月三日月上弦月輪夕月立ち待ち月居待ち月寝待ち月残月有明の月弦月弓張り月半月満月望月明月名月春月朧月寒月

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精選版 日本国語大辞典 「下弦」の意味・読み・例文・類語

か‐げん【下弦】

  1. 〘 名詞 〙 陰暦二二、三日頃の月。また、その頃。満月のあと、左半円状に見え、東半分が輝いてみえる月。満月と次の新月の中間の頃。下弦の月。⇔上弦。《 季語・秋 》
    1. [初出の実例]「下弦秋月空驚影 寒櫓暁舟欲声」(出典菅家文草(900頃)四・聞早雁寄文進士)
    2. 「三月の下弦の比、宵過ぐる程の物がたりなどつかふまつりしに」(出典:吾妻問答(1467頃))
    3. [その他の文献]〔参同契‐二九〕

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改訂新版 世界大百科事典 「下弦」の意味・わかりやすい解説

下弦 (かげん)
last quarter

月の視黄経が太陽のそれより270°だけ大きくなったとき,または,これを含む日をいう。このころの月(下弦の月)は,中・低緯度地帯では夜半に東より昇り,明け方に南中し,昼ごろに西に沈む。見かけは半月である。嵐の海を含む半球が照らされるが,この半球は海が多いために,山地の多い半球が輝く上弦の月に比べて光度が小さい。文学では〈下弦の月〉を暁方に見える月というほどの意味で用いられることも多い。
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百科事典マイペディア 「下弦」の意味・わかりやすい解説

下弦【かげん】

満月の次の半月。月は太陽より90°西方にあり,月の東側が半円状に輝く。下弦の月の出は真夜中で,夜明けに南中。半月を弓と見ると弦は下向きになる。
→関連項目上弦半月

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「下弦」の意味・わかりやすい解説

下弦
かげん
last quarter

満月から新月へいたる間の月。向って左半分 (東側) が輝いている。月の入りではその弦が下になる。 (→上弦 )  

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普及版 字通 「下弦」の読み・字形・画数・意味

【下弦】かげん

ゆみはり。

字通「下」の項目を見る

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