デジタル大辞泉 「出づ」の意味・読み・例文・類語
い・ず〔いづ〕【▽出づ】
1 ある場所から外の方へ移る。そこから離れる。出発する。
「住む
2 人目につく所に現れる。
「自らが家をこぼちて
3 日や月など、いままで視界から隠れていたものが現れる。
「暁かけて月―・づる頃なれば」〈源・須磨〉
4 新たに現れる。生まれる。生じる。
「かかる人も世に―・でおはするものなりけり」〈源・桐壺〉
5 俗世間・迷いなどから逃れる。
「山ふかく心はかねておくりてき身こそ憂き世を―・でやらねども」〈山家集・下〉
6 (「…に出づ」の形で)あることに起因する。由来する。もとづく。
「アルレゴリイと勧懲主眼の小説との
7 動詞の連用形に付いて、出る意を添える。
「うち添へて、もとよりの憎さも立ち―・でて」〈源・桐壺〉
8
㋐外に現す。出す。
「言に―・でて言はばゆゆしみ」〈万・四〇〇八〉
㋑動詞の連用形に付いて、出す意を添える。
「さが尻をかき―・でて」〈竹取〉
[補説]基本的には「でる」に同じ。