分ち(読み)ワカチ

デジタル大辞泉 「分ち」の意味・読み・例文・類語

わかち【分(か)ち/別ち】

物事区別けじめ。「昼夜の―なく歩きつづける」
わきまえること。分別
「姫は―もなき中に」〈浄・用明天王
事情顛末てんまつ
天皇始終の―を聞こし召し」〈浄・千本桜
[類語]区別差異差別違いけじめ区分区分け小分け分ける区割り分節細分細別区切り相違異同誤差小異大差同工異曲大同小異格差落差開き隔たり懸隔僅差個人差不一致異質ギャップ

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精選版 日本国語大辞典 「分ち」の意味・読み・例文・類語

わかち【分・別】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「わかつ(分)」の連用形の名詞化 )
  2. 分かつこと。分割すること。また、分割してできたもの。
    1. [初出の実例]「陸の、尤も大なる分ちを大陸と云ひて」(出典:尋常小学読本(1887)〈文部省〉七)
  3. 物事の区別。けじめ。ちがい。わかれ。
    1. [初出の実例]「われは五人の子の中さへ、かわゆきうちに、わかちあるこそおろかなれ」(出典:御伽草子・愛宕地蔵之物語(室町時代物語集所収)(室町末))
  4. わきまえ。分別。思慮。考え。
    1. [初出の実例]「途中の御難儀をこそ、たすけたてまつれ、全く衆道のわかち、おもひよらず」(出典:浮世草子・好色一代男(1682)一)
  5. 事の有様。わけ。事情。様子。
    1. [初出の実例]「事のわかちはしらね共」(出典:説経節・伍太力菩薩(1704‐16頃)五)

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