(読み)ゴウ

デジタル大辞泉 「剛」の意味・読み・例文・類語

ごう【剛】[漢字項目]

常用漢字] [音]ゴウガウ)(慣) コウカウ)(呉)(漢)
強くて堅い。丈夫で堅いもの。「剛球剛性剛毛金剛
気性意志が強い。「剛毅ごうき剛健剛胆剛直強剛外柔内剛
[名のり]かた・かたし・こわし・たか・たかし・たけ・たけし・つよ・つよし・ひさ・まさ・よし

ごう〔ガウ〕【剛/豪】

[名・形動]《古くは「こう」》力が強いこと。勇ましいこと。また、そのさま。「柔よく―を制す」「―の者」
「賊中の―なる者でございましょうな」〈芥川戯作三昧

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精選版 日本国語大辞典 「剛」の意味・読み・例文・類語

ごうガウ【剛・豪】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 ) ( 古くは「こう」 ) つよいこと。たけく勇ましいこと。また、そのさま。あるいは、そのような人。〔色葉字類抄(1177‐81)〕
    1. [初出の実例]「今御辺程に剛(カウ)なる人未だ見ず」(出典太平記(14C後)一五)
    2. [その他の文献]〔論語‐陽貨〕

こうカウ【剛】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 ) ⇒ごう(剛)

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普及版 字通 「剛」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 10画

[字音] ゴウ(ガウ)
[字訓] かたい・つよい

[説文解字]
[甲骨文]
[金文]
[その他]

[字形] 会意
岡(こう)+刀。岡は鋳型に火を加える形。鋳造の後にその鋳型(いがた)を裂き、器物をとり出す。高温に熱するので外型が焼成されて堅剛となるので、刀を用いて裂く。〔説文〕四下に「彊(し)ひて斷つなり」とし、岡声とするが、会意の字。岡の亦声である。人の性情の上に移して剛毅・剛健という。

[訓義]
1. かたい、かたい鋳型を断ちきる。
2. つよい、意思がかたい、気がつよい、さかん。
3. まさに、あたかも、わずかに、ようやく。

[古辞書の訓]
名義抄〕剛 コハシ・アナガチ 〔字鏡集〕剛 アナガチ・コハシ・カタシ

[語系]
剛kangは強(彊)giangと声近く、また堅kyen、(健)gianもその系列の語。みな堅強の意がある。

[熟語]
剛鋭剛穎・剛果・剛介剛悍剛簡・剛毅・剛気・剛・剛急・剛強剛彊剛勁・剛決・剛・剛健剛狷・剛堅剛謇剛蹇・剛厳剛耿剛梗・剛硬・剛・剛・剛傲・剛・剛豪・剛克剛很剛狠・剛材・剛斉剛鷙・剛質・剛日・剛実・剛柔剛峭・剛情・剛辰・剛正・剛折・剛壮剛躁・剛鏃・剛胆・剛・剛断・剛地・剛腸・剛直・剛徳・剛忍・剛剽・剛敏剛夫・剛武・剛愎・剛復・剛忿・剛・剛卞・剛弁・剛卯・剛木・剛・剛猛・剛勇・剛力・剛略・剛亮・剛・剛・剛戻・剛・剛烈・剛鹵
[下接語]
鋭剛・外剛・乾剛・気剛・堅剛・厳剛・金剛・至剛・柔剛・重剛・太剛・体剛・貞剛・内剛・方剛・錬剛

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