(読み)キョ

デジタル大辞泉 「去」の意味・読み・例文・類語

きょ【去】[漢字項目]

[音]キョ(漢) (呉) [訓]さる いぬ
学習漢字]3年
〈キョ〉
その場から離れていく。さる。「去就去来薨去こうきょ死去辞去逝去退去
時間が過ぎさる。今より一つ前の。「去秋去春去年
取りさる。「去勢除去消去撤去
漢字の四声の一。「去声きょしょう
〈コ〉時間が過ぎさる。「過去
[名のり]なる
[難読]去年こぞ

こ【去/巨/居/拠/炬/虚】[漢字項目]

〈去〉⇒きょ
〈巨〉⇒きょ
〈居〉⇒きょ
〈拠〉⇒きょ
〈炬〉⇒きょ
〈虚〉⇒きょ

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精選版 日本国語大辞典 「去」の意味・読み・例文・類語

さる【去】

  1. 〘 連体詞 〙 ( 動詞「さる(去)」の連体形から転じたもの ) ( 月、日などを表わす語の上に付いて ) 過ぎ去った、この前の、の意を表わす。
    1. [初出の実例]「市村しばいへ去(さル)霜月より出る斎藤甚五兵衛と云役者」(出典:咄本・鹿の巻筆(1686)三)

さら‐れ【去】

  1. 〘 名詞 〙 離縁。また、離縁された女。
    1. [初出の実例]「久しかるべき車長持 我見ても三度四度のさられにて〈保俊〉」(出典:俳諧・物種集(1678))

さり‐ぬる【去】

  1. 〘 連体詞 〙さんぬる(去)

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普及版 字通 「去」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 5画

[字音] キョ
[字訓] さる・すてる

[説文解字]
[甲骨文]
[金文]

[字形] 会意
大+(きょ)。大は人の正面形。は、盟誓の器の蓋を外し無効としたもの。獄訟に敗れた人(大)を、その自己盟誓の器()とともに廃棄する意。水に流棄するを法、羊神判に用いた(かいたい)のをも加えたものはで、法の初文。みな「(はら)う」ことを本義とする。廃棄の意より、場所的にそこを離れることをいう。〔説文五上に「人相(さ)るなり。大に從ひ、聲」とするが、字は(法)との関連において解すべきである。

[訓義]
1. さる、すてる、はらう、のぞく。
2. はなれる、たちさる、たちのく。
3. ときがすぎる、むかし。

[古辞書の訓]
名義抄〕去 サル・イヌル・マカル・ヲサム・ヤル・ミタシネ・スツ・ツカハス・オハシヌ・イマシヌ・サケマク・トホシ・ウス・シヌ・シリゾク・マカス・モテイテ 〔字鏡集〕去 ユク・サル・スツ・スタル・ハシル・ソムク・オサム・シリソク・モチイテ・ツカハス・イマシヌ・イヌル・ウス・シヌ・ノゾク・オハシヌ・ヤル・マカス(ル)

[部首]
〔説文〕になど二字を属する。は〔説文〕五上に「去るなり」と訓し、曷(かつ)声。曷は屍骨(かい)に祝詞の曰(えつ)を加え、その呪霊に訴えて祈る呪儀。喝して禍殃を去ることを(けつ)という。

[声系]
〔説文〕に去声としてなど八字を収める。は〔広雅、釈詁二〕に「去るなり」とする。〔玉〕にその字はなく、去の繁文とみてよい字である。

[語系]
去・khiaは同声。khiatも声義近く、みな邪悪を去り、祓う意がある。

[熟語]
去礙・去格・去楽・去官去帰・去去・去郷・去月・去後・去国・去歳・去子・去思・去事去失・去日・去者去邪・去取去舟・去就・去住・去春・去処・去職・去世・去声・去勢去斥去籍・去知・去智・去程去任去佞・去年・去婦・去来去離去留・去路去臘去穢
[下接語]
委去・遠去・化去・呵去・過去・解去・帰去・起去・棄去・吟去・去・好去・去・高去・去・刪去・死去・辞去・七去・失去・卒去・除去・人去・尋去・逝去・仙去・大去・退去・去・脱去・剔去・去・撤去・転去・逃去・去・排去・飛去・避去・婦去・放去・亡去・来去・老去

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