夏木立(読み)ナツコダチ

デジタル大辞泉 「夏木立」の意味・読み・例文・類語

なつ‐こだち【夏木立】

夏の、生い茂った木立 夏》「―故郷近くなりにけり/子規
[補説]書名別項。→夏木立
[類語]木立森林密林ジャングル山林雑木林冬木立林野樹海樹林保安林防風林防雪林砂防林防砂林原生林原始林熱帯雨林熱帯降雨林熱帯林温帯林寒帯林紅樹林マングローブ広葉樹林針葉樹林落葉樹林照葉樹林松林杉林梅林竹林

なつこだち【夏木立】[書名]

山田美妙の短編小説集。明治21年(1888)刊行。代表作武蔵野」などを収録する。

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精選版 日本国語大辞典 「夏木立」の意味・読み・例文・類語

なつ‐こだち【夏木立】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙 夏のこだち。夏のころの生い繁った木立。《 季語・夏 》
    1. [初出の実例]「夏木立軒ばにしげく成るままに数そひまさる蝉の諸声」(出典:林葉集(1178)夏)
  2. [ 2 ] ( なつこだち ) 江戸前期の雑俳集。一冊。吹簫軒雲鼓編。元祿八年(一六九五)刊。京都俳壇における笠付(烏帽子付)点者の第一人者雲鼓が元祿八年夏に興行した笠付の会での句を撰したもの。自序に会の由来や経緯を述べ、本文に句評を施す。巻末に、前年夏興行の「卯の花千句」を付す。

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世界大百科事典(旧版)内の夏木立の言及

【言文一致】より

…当時すでに,かなや,ローマ字の国字主張が盛んで,一方に三遊亭円朝の講談速記がもてはやされており,文章の方面でも同年に矢野文雄の《日本文体文字新論》,末松謙澄の《日本文章論》が出,文芸の上でも坪内逍遥の《小説神髄》など新思潮の動きが活発で,これらの情勢がようやくいわゆる言文一致体の小説を生んだ。1887‐88年ころあいついだ二葉亭四迷の《浮雲》,山田美妙の《夏木立》などがこれである。四迷は模索ののち文末におもに〈だ〉を用い,美妙は〈です〉を用い,おくれて尾崎紅葉は〈である〉によるなど,新文体の創始にそれぞれの苦心がみられる。…

※「夏木立」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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