(読み)ハヤシ

デジタル大辞泉 「林」の意味・読み・例文・類語


はやし【林】

樹木がたくさん集まって生えている所。「武蔵野の面影を残す」「雑木
同類のものが立ち並んでいる状態。「アンテナの
[類語]木立森林密林ジャングル山林雑木林林野樹海樹林保安林防風林防雪林砂防林防砂林原生林原始林熱帯雨林熱帯降雨林熱帯林温帯林寒帯林紅樹林マングローブ広葉樹林針葉樹林落葉樹林照葉樹林松林杉林梅林竹林

りん【林】[漢字項目]

[音]リン(呉)(漢) [訓]はやし
学習漢字]1年
〈リン〉
樹木の集まり生えた所。はやし。「林間林業林道林野山林樹林純林植林森林疎林造林竹林梅林密林原生林
多くの人や物の集まり。「学林芸林辞林書林僧林翰林院かんりんいん
立ち並ぶさま。「林立
〈はやし(ばやし)〉「竹林松林
[名のり]き・きみ・しげ・しげる・とき・ふさ・もと・もり・よし
[難読]林檎りんご

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精選版 日本国語大辞典 「林」の意味・読み・例文・類語

はやし【林】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( 「生(は)やし」の意 ) 樹木の群がり生えている所。
    1. [初出の実例]「梅の花散らまく惜しみ我が園の竹の波也之(ハヤシ)うぐひす鳴くも」(出典万葉集(8C後)五・八二四)
  3. ( 比喩的に ) 物事の多く集まっているところ。
    1. [初出の実例]「天の海に雲の波立ち月の船星の林に漕ぎ隠る見ゆ」(出典:万葉集(8C後)七・一〇六八)
    2. 「独学で現代文化の蔵して居る広大な知識の林に分け入り」(出典:案内者(1922)〈寺田寅彦〉)

はやし【林】

  1. 姓氏の一つ

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「林」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 8画

[字音] リン
[字訓] はやし・あつまる・おおい

[説文解字]
[甲骨文]
[金文]

[字形] 会意
二木に従う。〔説文〕六上に「土に叢木るを林と曰ふ」とする。〔詩、小雅、車〕「依たる彼の林」の〔伝〕に「林とは、林木の地に在るなり」とあるのによる。〔詩、小雅、賓之初〕に「百禮に至る 壬(じん)たるり、林たるり」と状態詞にも用いる。神気のたちこめるような状態をいう。〔爾雅、釈詁〕に「君なり」とする訓があり、その由るところが知られない。王念孫は、あるいは群の意であろうかという。

[訓義]
1. はやし、平地のはやし、木の茂み。
2. あつまる、むらがる。
3. おおい、なかま。
4. さかん、さかえる。
5. きみ。

[古辞書の訓]
和名抄〕林 波夜之(はやし)〔名義抄〕林 ハヤシ・キミ 〔字鏡集〕林 キミ・ハヤシ・シゲシ・シバラク

[声系]
〔説文〕に林声として禁・琳・・霖・婪など十一字を収める。禁は神苑に呪禁を施す意で、会意の字である。

[語系]
林limは(暗)・闇m、陰・imと同系の語。また隱(隠)in、amも声義近く、みなくらくこもる意をもつ語である。

[熟語]
林靄・林影・林園・林於・林下・林花・林外林壑・林間・林丘・林居林禽・林林皋・林篁・林谷・林際・林産・林趾・林樹・林杪・林梢・林鍾・林烝・林植・林岑・林森・林棲・林泉・林・林・林叢・林鳥・林亭・林庭・林薄・林畔・林霏・林表・林風・林圃・林末・林野・林囿・林幽・林巒・林林・林麓・林隈
[下接語]
羽林・鬱林・雲林・営林・園林・遠林・花林・嘉林・学林・寒林・林・林・橘林・丘林・旧林・杏林・喬林・玉林・空林・桂林・芸林・故林・枯林・山林・士林・史林・志林・詞林・緇林・樹林・儒林・書林・松林・笑林・植林・深林・森林・榛林・翠林・夕林・説林・石林・禅林・疎林・桑林・巣林・蒼林・叢林・造林・談林・檀林・竹林・長林・農林・梅林・評林・風林・文林・碧林・芳林・密林・茂林・野林・幽林・瑶林・栗林・緑林

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改訂新版 世界大百科事典 「林」の意味・わかりやすい解説

林 (はやし)
wood(s)
forest

樹木の生い茂った所。生態学的には高木が主相となった植物の群落のうち,森と比べてより小規模のもの,樹間が疎なもの,主相となる木が低いものなどを指すことが多いが,その差が厳密に定義されているようなものではない。高木を主相とした植物群落を森林と総称することの方がより一般的である。ただし,森林を表現する用語としては,植物学的にも“林”の字が用いられるのがふつうで,熱帯降雨林,落葉広葉樹林,常緑林のような呼び名から,雑木林,シラカバ林などの普通名詞まで,森という字を使わないで表現している。また,主相の高木の数が相当数に達し,ある程度の面積の広がりをもたないと林とはいわないが,どれくらいの規模になれば林というかの規準はなく,常識的に判断して表現されている。
森林
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のの言及

【白隠】より

…江戸中期の臨済宗の僧。諱(いみな)は慧鶴(えかく),号は林(こうりん)。駿河国浮島(現,静岡県沼津市)に生まれ,俗姓は杉原氏。…

※「林」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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