樹海(読み)ジュカイ

  • 樹海 sea of leafage

世界大百科事典 第2版の解説

森林がよく発達するとその外観が小波の立つ海のようにみえるのでこう呼ぶことがある。森林の構成種がそれぞれ独特の樹冠をもっているので,どんな種がつくっている森林かによって林相が異なっており,樹海の色や形もさまざまである。熱帯の広大な森林を空から眺めるとまったく海のような印象を与えられるが,日本では樹海と呼ぶような広大な森林は,今では富士青木ヶ原や北海道の森林などごくわずかしか残っていない。【岩槻 邦男】

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

広大な地域を覆う大森林の景観をいう。ほぼ同一の種からなる自然林からなり、高所から見ると大海が波打っているようにみえるところからつけられた用語で、主として針葉樹で構成される。シベリア北部のタイガの大森林、アマゾン流域の熱帯雨林などは大規模な例で、日本では富士山北西麓(ろく)の青木ヶ原樹海や乗鞍(のりくら)岳、大雪山のハイマツの海がその代表的なものである。一般に火山の溶岩流の上に成立している場合が多い。

[小泉武栄]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙 広範囲にわたって森林が繁茂し、高所から見下すと緑の海原のように見えるところ。
※コシャマイン記(1935)〈鶴田知也〉一一「舟から遙にユーラップを望み、其無限の樹海に目をつけたのである」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

ノーブレスオブリージュ

《「ノブレスオブリージュ」とも》身分の高い者はそれに応じて果たさねばならぬ社会的責任と義務があるという、欧米社会における基本的な道徳観。もとはフランスのことわざで「貴族たるもの、身分にふさわしい振る舞...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

樹海の関連情報