出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
丹後・丹波の境、加佐郡大江町、与謝郡
大江山一帯は古生代後期に形成されたと考えられる変質古生層地帯で、
大江山には二つの鬼退治伝説がある。一つは用明天皇第三皇子麻呂子親王の鬼賊退治伝説で、近世の地誌「田辺府志」の「京極高知訓誨庶臣事」に
とあり、これはみな神仏の擁護によるとして、七仏薬師を本尊とする七寺、
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
(1)能の曲名。五番目物。鬼物。作者不明。宮増(みやます)作ともいう。シテは酒呑童子(しゆてんどうじ)。源頼光(ワキ)は,酒呑童子と呼ばれる鬼を退治するため,家来たちと山伏に変装して丹波の大江山に分け入る。出家には手を出さない酒呑童子は,少年の姿で一行を迎え,昔の経歴を隠さず物語り,山伏の勧める酒に興じて舞い戯れるが,やがて酔って寝所へはいる。頼光たちは武装を整えて寝所へ攻めこむ。好意をあだにした襲撃に怒った酒呑童子は,悪鬼の形相を現して猛威をふるうが,ついに退治される(〈打合イ働キ・ノリ地〉)。童話風なおもしろさのある古風な能である。
執筆者:横道 万里雄(2)歌舞伎の脇狂言。猿若座。台本は伝わらないが,能を脚色したものらしい。(3)一中節の曲名。近松門左衛門が自作の《酒呑童子枕言葉(まくらのことのは)》の四段目を脚色,都国太夫半中(のちの宮古路豊後掾(みやこじぶんごのじよう))に与えたというもの。現行曲は初世菅野序遊の改訂曲。3段に分けてあり〈頼光山入の段〉は,頼光と保昌,四天王の一行が大江山のふもとまでの道行。〈頼光衣洗(きぬあらい)の段〉は,一行は迷ったが老いた山樵に道を教えられ,さらに川で血染めの衣を洗っている上﨟(じようろう)に会い,その手引きで城に着くまで。〈頼光童子対面の段〉は,一行が羽黒山の山伏といって童子をあざむくと,童子は身の上をざんげして一行に殺生をいましめる。しかし一行のすすめた毒酒のため本性をあらわし,退治されるまで。このほか宇治派に《大江山具足揃(ぐそくぞろえ)》がある。(4)箏曲では《頼光》という題名になっている。一中節の〈頼光衣洗の段〉を移したもので,4世山木千賀作曲。奥歌もの。(5)長唄の曲名。初世杵屋(きねや)佐吉作曲ともいわれる。一中節の改曲か。現在廃曲。
執筆者:竹内 道敬
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出典 日外アソシエーツ「歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典」歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典について 情報
…老ノ坂山地(西山)はポンポン山(679m)を最高峰とする古生層の山地で,山城・丹波両国の境界をなす。古くは大枝(おおえ)山または大江山とも呼ばれ,源頼光が酒呑童子を退治した伝説が残る。京都市と亀岡市の境の老ノ坂峠(260m)は山陰道の要衝であり,山城の西の重要な出入口で,近世には宿場町ができていた。…
…大江山伝説に登場する鬼神。酒呑は酒天・酒伝・酒顚などとも書く。…
…花コウ岩類の基盤を新生代第三紀層や第三紀に噴出した安山岩,玄武岩などが覆っており,円山川沿いの名勝玄武洞は最も新しい玄武岩よりなる。主峰大江山(833m)は蛇紋岩とカンラン岩からなり,北東方の千丈ヶ原にはかつてニッケル鉱山があった。丹後半島と接する部分の東側には,宮津湾や阿蘇海,栗田(くんだ)湾といった断層性の沈降海岸が見られ,天橋立などの名所があり若狭湾国定公園の一部をなす。…
※「大江山」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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