京都府北部、丹後半島の海岸と高原、鬼がすむという伝説をもつ大江山など変化に富む国定公園。2007年(平成19)、暑寒別天売焼尻(しょかんべつてうりやぎしり)国定公園以来、17年ぶりに56番目の国定公園に指定された。面積190.23平方キロメートル、丹後半島海岸地区、世屋高原地区、大江山連峰地区からなる。
丹後半島海岸地区は、以前は若狭湾国定公園(わかさわんこくていこうえん)に含まれていた。日本海に面し、海食崖(かいしょくがい)、海岸段丘、砂浜や砂州など、海岸の景観が美しく、日本三景の天橋立がある。また、伊根(いね)には浦島伝説にまつわる宇良(うら)神社(浦嶋神社)があり、舟屋の風景もみられる。
世屋高原地区は、丹後半島の中央に位置し、標高500~600メートル。ここには、近畿地方有数の規模のブナ、ミズナラなどで構成された落葉広葉樹林がみられる。また、湿地、渓谷、滝などが点在し、山頂から海を見下ろす景観がすばらしい。棚田がある里山景観も見どころの一つである。
大江山連峰地区は、丹後半島の南部にあり、標高600~800メートルの山が連なる。連山の山頂からは雄大な眺望がえられ、晴れた日には遠く北陸や山陰の山々まで見渡せる。また、二瀬川渓谷や大規模なブナ林もある。酒呑童子(しゅてんどうじ)の伝説はよく知られている。
[編集部]
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