天平時代(読み)テンピョウジダイ

デジタル大辞泉 「天平時代」の意味・読み・例文・類語

てんぴょう‐じだい〔テンピヤウ‐〕【天平時代】

日本文化史、特に美術史上の時代区分の一。白鳳はくほう時代の後、平城京遷都の和銅3年(710)から平安京遷都の延暦13年(794)までをさす。

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精選版 日本国語大辞典 「天平時代」の意味・読み・例文・類語

てんぴょう‐じだいテンピャウ‥【天平時代】

  1. わが国の文化史、特に美術史上の時代区分の一つ奈良時代にあたり、元明天皇の平城京奠都(七一〇)から桓武天皇の平安京遷都(七九四)に至るまでをさす。飛鳥時代に輸入された仏教文化が白鳳時代を経て極盛に達したときで、聖武天皇の在位した天平年間(七二九‐七四九)を中心とするところから、その年号で呼ぶ。

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百科事典マイペディア 「天平時代」の意味・わかりやすい解説

天平時代【てんぴょうじだい】

文化史上の奈良時代。聖武天皇の天平年間(729年―749年)を中心とする。もと美術史上の時代区分で,白鳳と弘仁貞観の間。支配者層の朝廷貴族が文化をも指導し,大陸文化・仏教美術の影響が濃い一方,神話・伝説や歌謡なども集成された。前期唐招提寺講堂,興福寺八部衆・十大弟子像,法隆寺壁画などや,大伴旅人山部赤人山上憶良の諸作品など明るくのびやか。国分寺東大寺建設を境に政情不安となり,財政不足のため,後期は唐招提寺の金堂仏像大伴家持の諸作品のように,暗く重く,技巧的だが精神性は希薄になった。
→関連項目飛鳥時代聖武天皇奈良時代

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「天平時代」の意味・わかりやすい解説

天平時代
てんぴょうじだい

聖武(しょうむ)天皇(在位724~749)の代を中心とする8世紀の時代。美術史上や文化史上、奈良時代を天平時代ともよぶ。729年の8月5日、年号は神亀(じんき)から天平に改元されたが、以後天平感宝(かんぽう)、天平勝宝(しょうほう)、天平宝字(ほうじ)と天平を冠する年号がしばしば用いられた。藤原広嗣(ひろつぐ)の乱、橘奈良麻呂(たちばなのならまろ)の変、藤原仲麻呂(なかまろ)(恵美押勝(えみのおしかつ))の乱など、非天平の時代相が渦巻く。美術史や文化史のうえでも重要な時代を形づくり、東大寺大仏の建立、墾田永年私財法の発布など、注目すべき時代であった。

[上田正昭]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「天平時代」の意味・わかりやすい解説

天平時代
てんぴょうじだい

奈良時代」のページをご覧ください。

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