天平時代(読み)てんぴょうじだい

百科事典マイペディアの解説

天平時代【てんぴょうじだい】

文化史上の奈良時代聖武天皇の天平年間(729年―749年)を中心とする。もと美術史上の時代区分で,白鳳と弘仁貞観の間。支配者層の朝廷貴族が文化をも指導し,大陸文化・仏教美術の影響が濃い一方,神話・伝説や歌謡なども集成された。前期は唐招提寺講堂,興福寺八部衆・十大弟子像,法隆寺壁画などや,大伴旅人山部赤人山上憶良の諸作品など明るくのびやか。国分寺東大寺建設を境に政情不安となり,財政不足のため,後期は唐招提寺の金堂・仏像や大伴家持の諸作品のように,暗く重く,技巧的だが精神性は希薄になった。
→関連項目飛鳥時代聖武天皇奈良時代

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大辞林 第三版の解説

てんぴょうじだい【天平時代】

文化史上の時代区分。天平年間を中心に、広くは奈良時代全般(710~794)をさす。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

天平時代
てんぴょうじだい

聖武(しょうむ)天皇(在位724~749)の代を中心とする8世紀の時代。美術史上や文化史上、奈良時代を天平時代ともよぶ。729年の8月5日、年号は神亀(じんき)から天平に改元されたが、以後天平感宝(かんぽう)、天平勝宝(しょうほう)、天平宝字(ほうじ)と天平を冠する年号がしばしば用いられた。藤原広嗣(ひろつぐ)の乱、橘奈良麻呂(たちばなのならまろ)の変、藤原仲麻呂(なかまろ)(恵美押勝(えみのおしかつ))の乱など、非天平の時代相が渦巻く。美術史や文化史のうえでも重要な時代を形づくり、東大寺大仏の建立、墾田永年私財法の発布など、注目すべき時代であった。[上田正昭]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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