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家督相続 かとくそうぞく

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

家督相続
かとくそうぞく

旧民法上の相続形態。第2次世界大戦後 1947年の民法改正 (昭和 22年法律 222号) で廃止された。改正前の民法では,家督相続遺産相続の2つの形態を認め,遺産相続が戸籍上の「戸主」以外の者の死亡によって開始し,子は男女を問わず共同して相続するたてまえになっていたのに反し,家督相続は,戸籍上の「戸主」の死亡,隠居などによって開始し,通常長男1人が戸主の地位および,全遺産を相続するものとされた。

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デジタル大辞泉の解説

かとく‐そうぞく〔‐サウゾク〕【家督相続】

民法旧規定で、戸主が死亡・隠居などをした際、一人の相続人が戸主の身分・財産を相続すること。また、その制度。一般には、嫡出男子の年長者が相続した。第二次大戦後の民法改正で廃止。

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百科事典マイペディアの解説

家督相続【かとくそうぞく】

民法旧規定における戸主の身分および財産を単独で承継する相続形態。遺産相続に対する。戸主の死亡・隠居・国籍喪失・入夫婚姻などによって開始された。家督相続人は直系卑属の中から男女・嫡庶・長幼の順序で決められた上位の者,被相続人の指定した者,一定の家族中から父母または親族会が選定した者等の順位で一人選ばれたが,普通は長男。
→関連項目家督共同相続長子相続末子相続養子

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世界大百科事典 第2版の解説

かとくそうぞく【家督相続】

〈家〉に付随する財産の単独相続と結合した〈家〉の統率者の地位・身分を継承する相続制度をいう。すでに中世から,武士と農民層で広く行われてきた家長の地位と〈家〉の財産(家督)をおもに長男子に独占的に相続させるというこの制度を,近代国家に編入することこそは,明治政府の最重要な課題であった。まず,1871年(明治4)公布の戸籍法(壬申戸籍(じんしんこせき))で明治政府は,〈家〉の代表者の戸主に国家行政の最末端の権力の担い手たる戸長を兼ねさせた。

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大辞林 第三版の解説

かとくそうぞく【家督相続】

民法旧規定で、戸主の身分(戸主権)および家の財産を相続すること。直系卑属の中から一人の相続人(多くは長男)が選ばれた。戦後、家制度とともに廃止。 「 -人」 → 遺産相続

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

家督相続
かとくそうぞく

戸主(家の長)の身分と財産とを1人の人が受け継ぐ形(単独相続)の相続をいう。主として封建時代の武士階級の相続法に範をとって、1898年(明治31)に制定された民法(旧民法)で採用されたもので、第二次世界大戦後、現行民法(1947)が制定されるまでの、家の制度の中心をなすものであった。戦後、家の制度が新憲法の理念に反するものとして廃止されたのに伴い、家督相続も廃止された。
 家督相続は、戸主が死亡した場合のほか、戸主の隠居・国籍喪失、入夫婚姻(女の戸主との婚姻)など、被相続人の生存中に相続が開始されることがあった。家督相続人となる者は1人で、まず直系卑属のうち、親等の近い者、男と女では男、年長者と年少者では前者が選ばれ、したがって普通は長男が相続した。直系卑属がない場合には、被相続人の指定した者、一定の家族のなかから一定の選定権者が選定した者などが相続することになっていた。
 家督相続は、戸主の財産を承継するだけでなく、戸主の身分をも受け継ぐ(身分相続)とされていた点も現在の相続とは大きく異なる。また、法定推定家督相続人(被相続人の直系卑属である相続人)は相続を放棄することは許されなかった。なお、当時においても、戸主以外の家族が死亡した場合には、現在の相続法と同じような共同相続法(家督相続に対して遺産相続とよばれ、現行民法では相続という)が行われていた。[高橋康之]

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世界大百科事典内の家督相続の言及

【戸主】より

…改正前の民法旧規定における家族制度の中心的概念で,〈家〉の統率者,支配者。戸主とは,いわゆる家督相続によって得られた地位にほかならないのであり,家督相続は原則として長男の単独相続とされた。戸主の死亡,隠居などによって家督相続が開始されると,長男が新たに戸主となり,その戸主を本とする戸籍が編製された。…

【庶子】より

…後者について記すならば,大名の場合側妾を置くことが普通であったので,おのずから庶子が多くいたが,嫡出,庶出が問題になるのはおもに相続のときである。正妻に男子がいるときは庶子の兄がいてもこの嫡出子が家督相続人たる資格をもつ。嫡出男子が存在しないか死亡して庶子のみとなった場合は,原則として庶子の年長者が相続人となる。…

【相続】より

…また,相続は,財産法上の地位の承継であって,身分法上の地位(たとえば,夫であること)には及ばない。明治民法では戸主の地位の承継としての家督相続が認められていたが,現行民法はそれを全廃したため,相続は純粋に財産法上の地位すなわち権利・義務の総体の承継となった。なお,財産法上の権利義務であっても,扶養請求権のような一身専属的な性質を有するものは除外される(民法896条但書)。…

【離婚】より

…養子の離縁(養子差戻しともいう)は,武士の場合は,養方実方両家が双方熟談のうえ,理由(病気,心底にかなわないなど)を記して,養子差戻願,養子取戻願を差し出し,主君の許可を受けることで成立した。養子が養家を家督相続した後は,養親もこれを離縁することができなかった。百姓,町人の場合は,養父は,養子が家督相続する前であれ,後であれ,心底にかなわない養子を離縁できたし,養子の側からの離縁請求も可能であった。…

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