栄山寺(読み)えいざんじ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

栄山寺
えいざんじ

奈良県五條市にある新義真言宗豊山派の寺。養老3 (719) 年藤原武智麻呂の創立と伝えられる。寺内の八角堂は武智麻呂の子,仲麻呂が天平宝字4 (760) ~8年に建てたもので,国宝。簡素な形式で,法隆寺夢殿とともに奈良時代の八角堂の遺構として著名。

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百科事典マイペディアの解説

栄山寺【えいさんじ】

奈良県五条市小島町にある真言宗豊山派の寺。本尊薬師如来。719年藤原武智麻呂の創建と伝え,延喜年間(901年―923年),寛治年間(1087年―1094年),1549年に修理された。武智麻呂の子仲麻呂が亡父のため760年―764年ころ建立した八角円堂,小野道風の書と伝える銘文を鋳出した銅鐘などが有名で,いずれも国宝。
→関連項目五條[市]長慶天皇

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デジタル大辞泉プラスの解説

栄山寺

奈良県五條市にある真言宗豊山派の寺院。山号は学晶山、本尊は薬師如来。719年、藤原武智麻呂の建立と伝わる。旧称、前山寺(さきやまでら)。八角堂、梵鐘は国宝、七重塔は国の重要文化財。花と紅葉の名所。

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世界大百科事典 第2版の解説

えいざんじ【栄山寺】

奈良県五条市にある真言宗豊山派の寺。719年(養老3)に藤原武智麻呂が創建したと伝える。もと前山(さきやま)寺と称したが,10世紀後半ころには栄山寺とよばれるに至った。武智麻呂の次男の仲麻呂は763年(天平宝字7)ころ八角円堂を創建,仏典の整備もはかった。以後藤原南家と深い関係をもつかたわら,興福寺子院として重視された。866年(貞観8)には梵鐘などが盗難にあい,堂舎なども破損したが,のち僧神鏡により修理された。

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大辞林 第三版の解説

えいざんじ【栄山寺】

奈良県五條市にある真言宗豊山ぶざん派の寺。役小角えんのおづのの開基で、藤原武智麻呂むちまろの建立と伝える。八角堂内の装飾画、梵鐘で名高い。梅室院。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

栄山寺
えいさんじ

奈良県五條(ごじょう)市小島町にある真言宗豊山(ぶざん)派の寺。学晶山(がくしょうざん)と号する。古くは前山寺(さきやまでら)と称した。開基は役小角(えんのおづぬ)。719年(養老3)藤原武智麻呂(むちまろ)の創建と伝える。藤原氏の氏寺として多くの尊崇を集め、広大な寺領を有して栄えた。戦国時代末期に八角堂を除くすべての堂宇を焼失し、のち本堂、阿弥陀(あみだ)堂などが再建された。元来は興福寺の末寺であったが、元禄(げんろく)(1688~1704)以後は江戸・護国寺の末寺となる。本尊の薬師如来坐像(やくしにょらいざぞう)、十二神将像、石灯籠(いしどうろう)、石造七重塔は国指定重要文化財。八角堂(国宝)は天平(てんぴょう)時代(729~749)の建築で、武智麻呂の子仲麻呂(なかまろ)の作と伝えられる。また小野道風(とうふう)銘の梵鐘(ぼんしょう)(国宝)は、もと山城(やましろ)国(京都府)道澄寺(どうちょうじ)のもので名鐘として知られる。[金岡秀友]

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精選版 日本国語大辞典の解説

えいざん‐じ【栄山寺】

奈良県五條市小島町にある真言宗豊山派の寺。山号は学晶山。役小角(えんのおづの)の開創で養老三年(七一九)藤原武智麻呂の建立と伝える。南家の氏寺として栄えた。本堂の八角円堂と梵鐘は国宝。えいさんじ。前山(さきやま)寺。

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