(読み)さかき

精選版 日本国語大辞典「榊」の解説

さか‐き【榊】

[1] (「栄える木」の意)
常緑樹総称。特に神事に用いる樹をさす場合が多い。
※古事記(712)上「天香山の五百(いほ)つ真(ま)賢木(さかき)を根許士爾許士(ねこじにこじ)て」
源氏(1001‐14頃)葵「斎宮の、まだ本の宮におはしませば、さかきのはばかりにことつけて」
② ツバキ科の常緑小高木。本州中部以西の山地に生え、神社の内などに多く植えられる。高さは約一〇メートルに達する。葉は互生し、柄をもち革質で光沢があり、長さ約八センチメートルの長楕円状倒卵形。先は突き出すがとがらない。初夏、葉腋に小さな黄白色の五弁花を一~三個下向きにつける。果実は約一センチメートルの球形で紫黒色に熟す。古くから神木とされ、、葉を神前に供える。材は緻密で堅く建築、器具用。漢名に楊桐を当てるが誤用
▼さかきの花《季・夏》
※無言抄(1598)下「榊 雑也」
[2] (賢木・榊) 「源氏物語」第一〇帖の巻名。光源氏二三歳の九月から二五歳の夏まで。六条御息所の伊勢下向、桐壺帝の崩御藤壺出家、源氏がひそかに朧月夜に逢ったのを見つかったことから追放画策をされるまでのことなどを描く。

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デジタル大辞泉「榊」の解説

さか‐き【×榊/賢木】

《栄える木の意か。一説に境の木の意とも》
神木として神に供せられる常緑樹の総称。
ツバキ科の常緑小高木。関東以西の山林中に自生し、高さ約5メートル。葉は互生し、やや倒卵形で先が細く、つやがあって堅い。夏、白い花をつけ、実は熟すと黒くなる。神事に用い、神社などによく植えられる。 花=夏》
(賢木)源氏物語第10巻の巻名。光源氏、23歳から25歳。桐壺帝の崩御、藤壺の出家、源氏と朧月夜おぼろづくよとの仲が露見して追放の画策をされることなどを描く。
[補説]「榊」は国字

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動植物名よみかた辞典 普及版「榊」の解説

榊 (サカキ)

学名Cleyera japonica
植物。ツバキ科の常緑高木,園芸植物

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

世界大百科事典 第2版「榊」の解説

さかき【榊】

御神楽(みかぐら)に歌う神楽歌曲名採物(とりもの)といわれる一群の歌の最初の曲。採物とは御神楽の人長(にんぢよう)が手にする呪物にちなむ歌詞を持つ歌のことで,古くは《榊》以下9種,あるいは《韓神からかみ)》を加えて10種の歌があったが,現行は《榊》と《韓神》それに神嘗祭にだけ歌われる《幣(みてぐら)》の3曲のみである。古来御神楽の人長は榊の枝を持って舞う。ただし《韓神》以外の採物には舞はなく,歌だけである。

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