デジタル大辞泉 「満更」の意味・読み・例文・類語 まんざら【満更】 《語源未詳。「満更」は当て字》[副]1 (否定的な表現のあとにさらに打消しの語を伴って)否定的な意味合いをやわらげたり、むしろ逆に肯定したりする気持ちを表す。必ずしも。「満更捨てたものでもない」2 全く。ひたすら。「―の下手が造ったものとは異ちがう」〈露伴・太郎坊〉[形動]《あとに来る否定的な意味の語を省略した形。近世語》まったく好ましくないさま。「いづれ―なことさね」〈黄・孔子縞〉[類語]必ずしも・あながち・一概に・さして・さしたる・さほど・さまで・それほど・そんな・そのよう・そうした・そういう・さよう・さも・さもさも・そう・然しかく・あまり・大して・なかなか・取り立てて・別段・さのみ・さしも・これほど・どれほど・いかほど・何ほど・それくらい・これくらい・このくらい・こればかり 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例 Sponserd by
精選版 日本国語大辞典 「満更」の意味・読み・例文・類語 まんざら【満更】 [ 1 ] 〘 副詞 〙 ( 語源未詳。「満更」はあて字 )① ある状況、判断を確かなものとして全面的に認める気持を表わす語。全く。ひたすら。[初出の実例]「此の儀は満更徳善院と帯刀がしわざなれば」(出典:玉露叢(1674)二)② ( 下に否定の語を伴って ) その状況、判断などが絶対ではないさまを表わし、その逆の状況、判断を消極的に肯定する。必ずしも。[初出の実例]「まんざらあてのなき事にもあらず」(出典:浮世草子・新色五巻書(1698)三)[ 2 ] 〘 形容動詞ナリ活用 〙 ( 否定的な評価の語を省略した形 )① まったく、だめであるさま。間違っているさま。→満更でもない。[初出の実例]「まんざらな腰を禿はおしならひ」(出典:雑俳・柳多留‐二(1767))② 困難なさま。困惑するさま。[初出の実例]「ても大それたむりいふおかた。まんざらな事なれども」(出典:浄瑠璃・狭夜衣鴛鴦剣翅(1739)二) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例 Sponserd by