デジタル大辞泉
「然様」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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さ‐よう‥ヤウ【然様・左様】
- [ 1 ] 〘 形容動詞ナリ活用 〙 先行する事柄をそのようなものと指定し、また、当然そうあるべきである、それがその場にふさわしいなどと肯定していう語。そのとおり。そのよう。
- [初出の実例]「あやしうさやうにてあるべき女ともあらず見えければ」(出典:伊勢物語(10C前)一五)
- 「いやいや欲斗(ばかり)にして女郎の左様(サヤウ)にはせぬ物、是は見捨難し」(出典:浮世草子・好色一代女(1686)一)
- [ 2 ] 〘 感動詞 〙 相手の言ったことを肯定したり、自分の思い出したことにそうだとうなずいて、話をはじめたりするときに用いる。
- [初出の実例]「さやうさやう、まアさう極て置ませう」(出典:滑稽本・浮世風呂(1809‐13)三)
然様の語誌
「よう」は「様」で、様子や状態・方法・事情などの意を表わす普通名詞として日常語化し、次いで形式名詞や「さ(然)」「いか(如何)」「か(斯)」などの副詞が前に付いてある状態にあることを表わす接尾語として用いられるようになり、その結果として「さよう」「いかよう」「かよう」等が生じたと考えられる。
しか‐ざま【然様】
- 〘 名詞 〙 ( 形動 ) そのようであること。そのようなさま。そのとおり。
- [初出の実例]「無き事をつくりて問ひ給ひけるに、つくづくとまもりて、『しかざまに候』と見給ふと申しければ」(出典:十訓抄(1252)一)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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