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準抗告 じゅんこうこく

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

準抗告
じゅんこうこく

(1) 民事訴訟法上,受命裁判官または受託裁判官の裁判に対して不服のある当事者が,受訴裁判所に申し立てる異議。その対象となるのは,受訴裁判所がみずからしたとすれば抗告のできるものにかぎられる。この異議はまず受訴裁判所に申し立て,その異議についての裁判に抗告ができる。 (2) 刑事訴訟法上,裁判官のした裁判または捜査機関のした一定の処分に対して,その取り消しまたは変更を求めてなす不服申し立て制度をいう。準抗告は,上級裁判所による救済を求める上訴制度ではないから,裁判所の決定に対する抗告と区別される。しかし,その実質的内容は上訴と同じ機能を有しているから,その手続は抗告手続が準用される。

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

準抗告

刑事訴訟法で、裁判官が下した決定などに対する不服申し立て制度。勾留保釈押収などの裁判や、捜査機関による押収処分などについて、裁判所に対し取り消しや変更を請求できる。裁判所は取り消すか、変更するか、不服申し立てを認めないか決定する。

(2008-11-27 朝日新聞 夕刊 2社会)

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デジタル大辞泉の解説

じゅん‐こうこく〔‐カウコク〕【準抗告】

刑事訴訟法上、裁判官が行った一定の裁判、または検察官などの行った一定の処分に対して、不服のある者が申し立てる取り消しまたは変更の請求。
民事訴訟法上、受命裁判官または受託裁判官の裁判に不服のある当事者が、受訴裁判所に異議を申し立てること。

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世界大百科事典 第2版の解説

じゅんこうこく【準抗告】

訴訟手続における不服申立ての一種。その働きは抗告に似るが,上級裁判所への救済申立てでない点で,これと異なる。 (1)民事訴訟では,受命裁判官(合議体を構成する裁判官の一人で,受訴裁判所を代表して権限を行使する者)または受託裁判官(受訴裁判所の委託を受けて権限を行使する裁判官)が下した裁判に対して不服のある者は,事件を審理している受訴裁判所に異議の申立てをすることができ,これが準抗告と呼ばれるものである。

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大辞林 第三版の解説

じゅんこうこく【準抗告】

刑事訴訟法上、勾留・保釈・押収などの裁判や検察官・司法警察職員による一定の処分について、裁判所に対してその取り消しまたは変更を求めること。
民事訴訟法上、受命・受託裁判官の裁判に不服のある者が、受訴裁判所に申し立てる異議。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

準抗告
じゅんこうこく

裁判や、検察官・司法警察職員などがなした処分についての不服申立てをいう。[内田武吉・加藤哲夫]

民事訴訟における準抗告

受命裁判官または受託裁判官の裁判について不服がある当事者が、受訴裁判所に申し立てる異議のこと(民事訴訟法329条1項)。そして、その異議の裁判に対して不服があれば抗告ができるものとしている(同条2項)。この異議は、その裁判が受訴裁判所の裁判であれば抗告をなしうるもの(たとえば、証人尋問への不出頭に対する過料、証言拒絶についての裁判、および制裁など)に限って許される。異議について受訴裁判所は決定で裁判するが、この決定に対する抗告は一般の規定による。最高裁判所または高等裁判所が受訴裁判所である場合は、その裁判に対して抗告することができないので(裁判所法7条)、権利救済に欠けることのないように民事訴訟法第329条3項が設けられている。すなわち、地方裁判所でなされたならば抗告できる裁判であるときは、受訴裁判所に対し異議を申し立てることができるものとした。なお、この異議の裁判に対しては、もはや抗告はできない。[内田武吉・加藤哲夫]

刑事訴訟における準抗告

裁判官がなした忌避の申立てを却下する裁判、勾留(こうりゅう)・保釈・押収等の還付に関する裁判、鑑定のため留置を命ずる裁判など(刑事訴訟法429条1項)、または検察官・検察事務官もしくは司法警察職員がなした被疑者と弁護人の接見時間の指定、押収もしくは押収物の還付に関する処分(同法430条)に対して、不服のある者がする申立てをいう。その不服申立ては、当該裁判官所属の裁判所(簡易裁判所の裁判官のときは管轄地方裁判所)または所属検察庁に対応する裁判所もしくは司法警察職員の職務執行地を管轄する裁判所に対して、そのなした裁判あるいは処分の取消しまたは変更を請求することができる。これらの請求をするには、請求書を管轄裁判所(準抗告裁判所)に差し出さなければならない(同法431条)。[内田武吉・加藤哲夫]

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