除虫菊(読み)ジョチュウギク

デジタル大辞泉 「除虫菊」の意味・読み・例文・類語

じょちゅう‐ぎく〔ヂヨチユウ‐〕【除虫菊】

キク科多年草。高さ約60センチ。夏、白色中央黄色頭状花をつける。花はピレトリンを多く含み、乾かし粉末にして蚊取り線香や農業用の殺虫剤原料にする。バルカン半島原産。のみとりぎく。しろばなむしよけぎく。 夏》「―島山ちかみはしけ来る/桂郎」
[類語]黄菊白菊残菊野菊雛菊矢車菊デージー

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共同通信ニュース用語解説 「除虫菊」の解説

除虫菊

花や茎に殺虫成分「ピレトリン」を含むキク科の植物。かつての有数の生産地だった和歌山県有田市によると、1880年前後に同市に持ち込まれたとされ、各地で蚊取り線香の原料として栽培された。よく似た化学構造の合成殺虫成分「ピレスロイド」の登場に伴い、需要が減少。近年、ピレスロイドに耐性を持つ蚊の存在が報告されていることから、ピレトリンが注目されている。

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精選版 日本国語大辞典 「除虫菊」の意味・読み・例文・類語

じょちゅう‐ぎくヂョチュウ‥【除虫菊】

  1. 〘 名詞 〙 キク科の多年草。バルカン半島ダルマチア地方原産で、古くから薬用植物として栽培されている。高さ三〇~六〇センチメートル。葉は質が厚く、羽状に深く分裂して、下面には毛が密生する。五~六月、茎の先端に多数の頭花をつける。頭花は径三センチメートルぐらい、周辺の舌状花は一五~二〇個で白色、中心の管状花は黄色。頭花を採り、乾燥したものを粉末にし、蚊取り線香や殺虫剤などに用いる。日本では明治一八年(一八八五)和歌山県で栽培され、その後全国に広まった。しろばなむしよけぎく。むしとりぎく。のみとりぎく。《 季語・夏 》
    1. [初出の実例]「うちでは除虫菊を炮烙へ入れてくすべることにしてゐるんでね」(出典:蓼喰ふ虫(1928‐29)〈谷崎潤一郎〉一四)

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栄養・生化学辞典 「除虫菊」の解説

除虫菊

 キクの一種に虫を殺す作用のある物質が含まれ,虫よけとして使われる.成分としてはピレトリンI,II,シネリンI,IIが知られている.

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動植物名よみかた辞典 普及版 「除虫菊」の解説

除虫菊 (ジョチュウギク)

学名:Chrysanthemum cinerariifolium
植物。キク科の園芸植物

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

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