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笠置寺 かさぎでら

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

笠置寺
かさぎでら

京都府相楽郡笠置町笠置山にある真言宗智山派の寺。鎌倉時代末期,後醍醐天皇がこの寺に遷幸し,鎌倉幕府の大軍と戦ったことで有名。天智天皇の御代,大海人皇子が狩りに来て弥勒仏に感得して寺を建立したのに始るという。平安時代末期には弥勒信仰によって公家の信仰を受け,白河法皇も行幸したことがあり,鎌倉時代には解脱上人貞慶が隠棲した。後醍醐天皇挙兵のときをはじめ,幾度かの火災によって焼失を繰返し,現在は福寿院,毘沙門堂,鐘楼を残しているにすぎない。山上には奈良時代の弥勒,文殊,虚空蔵の摩崖仏 (まがいぶつ) があることで有名。また重源寄進の銅鐘,貞慶筆の地蔵講式,弥勒講式は重要文化財に指定されている。

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デジタル大辞泉の解説

かさぎ‐でら【笠置寺】

笠置山上にある真言宗智山派の寺。山号は鹿鷺(ろくろう)山。大友皇子(おおとものおうじ)(弘文天皇)の創建と伝える。古くから弥勒(みろく)信仰の霊地とされ、建久3年(1192)貞慶(じょうけい)の再興後は、その中心道場となった。元弘元年(1331)後醍醐(ごだいご)天皇行宮(あんぐう)が置かれた。磨崖仏群は奈良時代末期の作とされる。

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百科事典マイペディアの解説

笠置寺【かさぎでら】

京都府相楽郡笠置町,笠置山上にあり,真言宗智山派。寺の起源は天武天皇が狩猟中に笠を置いた故事に由来。弥勒信仰に伴う修験道(しゅげんどう)の行場として知られ,役行者,空海,日蔵らが修行。
→関連項目笠置山地蘇原御厨

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世界大百科事典 第2版の解説

かさぎでら【笠置寺】

京都府相楽郡笠置町の笠置山頂にある寺。笠置山は木津川の南岸にあり,奈良県の柳生街道に面した登山口から登ると,本坊,弥勒石・薬師石・文殊石・虚空蔵石の石仏群があり,弥勒石の後山に後醍醐天皇の行在所(あんざいしよ)跡がある。笠置寺ははじめ法相宗に属したが,現在は真言宗智山派。山号は鹿鷺山。磨崖弥勒菩薩石像を本尊とする。開創について《今昔物語集》《東大寺要録》などは天智天皇の皇子によると伝えるが,確かなことはわからない。

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大辞林 第三版の解説

かさぎでら【笠置寺】

笠置山上にある真言宗智山派の寺。山号は鹿鷺山。天武天皇の創建と伝える。古くから修験道の修行道場であり、弥勒信仰でも知られる。元弘の変の際、後醍醐天皇の行在所あんざいしよが置かれた。弥勒菩薩などの磨崖仏まがいぶつがある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

笠置寺
かさぎでら

京都府相楽(そうらく)郡笠置町、笠置山上にある寺。正しくは鹿鷺山笠置寺(ろくろうざんかさおきでら)と号し、真言宗智山(ちざん)派に属する。開基は大友皇子と伝えるが不明。すでに2000年前より巨石信仰があったとみられ、山上には弥勒(みろく)石、文殊(もんじゅ)石、薬師(やくし)石、虚空蔵(こくうぞう)石など巨大な磨崖仏(まがいぶつ)が多く、高さ15メートルに及ぶ石面に刻まれた弥勒仏(元弘(げんこう)の変で消亡し、舟形光背のみ残る)は、古来本尊として仰がれた。縁起によると、奈良時代に東大寺の良弁(ろうべん)、実忠(じっちゅう)が参籠(さんろう)したと伝え、このころ寺の形容を整えたとみられる。その後、平安末期の末法思想の流行に伴い弥勒下生(げしょう)の霊場として貴族・庶民の信仰を集めた。1192年(建久3)興福寺の貞慶(じょうけい)が当寺に隠遁(いんとん)して諸堂を建立、寺勢盛んとなるが、元弘の変(1331)において後醍醐(ごだいご)天皇の行宮(あんぐう)となって諸堂を焼失した。現在は正月堂、毘沙門(びしゃもん)堂、鐘楼などが並ぶ。銅鐘、石造十三重塔、紙本墨書地蔵講式・弥勒講式が国重要文化財に指定されるほか、寺宝が多い。[金岡秀友]
『小林義亮著『笠置寺激動の1300年――ある山寺の歴史』(2002・文芸社)』

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世界大百科事典内の笠置寺の言及

【笠置[町]】より

…町域の大部分が山林であるが,木津川沿岸には耕地が開け,南岸を関西本線,北岸を国道163号線が貫通する。南部にある笠置山は,花コウ岩類岩石の風化による奇岩怪石と後醍醐天皇が行在所(あんざいしよ)を置いた笠置寺などで知られている。これと木津川峡谷をあわせて笠置山府立自然公園に指定され,多くの人を集めており,観光は町の重要な産業になっている。…

※「笠置寺」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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