普及版 字通 「繁(漢字)」の読み・字形・画数・意味
繁
常用漢字 16画
(旧字)
人名用漢字 17画
(異体字)
13画
[字訓] しげし・おおい
[説文解字]
[金文]
[字形] 会意
(敏)(びん)+糸。は婦人が祭事にあたって髪に盛飾を加える形で、祭事に奔走することを敏捷という。(しよう)はその側身形に足を加えた形。髪に糸飾りをつけてという。は繁飾の意。〔説文〕十三上にを正字とし「馬の髦(ばうしよく)なり。糸に從ふ」(段注本)とし、〔左伝、哀二十三年〕「以て旌(せいはん)に(かな)ふべけんや」の文を引くが、馬飾の字は樊(はん)に作り、樊纓(はんえい)といい、とは別の字である。樊纓は馬の「むながい」。紐を縦横にかけたもので、樊がその義にあたる。婦人の盛飾を(毎)といい、その甚だしいものを毒といい、祭事にいそしむを敏捷といい、その髪飾りの多いことをという。
[訓義]
1. 髪飾りが多い、繁飾。
2. しげし、さかん、おおい。
3. しげる、草木がしげる。
4. さかえる、うつくしい。
5. わずらわしい、いりくむ、いそがしい。
6. 馬のおもづら、馬のはらおび。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕 シゲシ・サカユ・サカシ・ナガシ・オホシ・オホキナリ・ワヅラハシ
[声系]
〔説文〕に声としてなど二字を収める。は冬もなお茂る草をいう。
[語系]
・biuanは同声。はもと婦人の繁飾の字であるが、同声を以て(はん)と通用し、繁茂・繁栄の意となった。
[熟語]
繁委▶・繁▶・繁育▶・繁陰▶・繁雲▶・繁英▶・繁栄▶・繁纓▶・繁翳▶・繁衍▶・繁音▶・繁柯▶・繁科▶・繁苛▶・繁夥▶・繁華▶・繁会▶・繁簡▶・繁▶・繁▶・繁刑▶・繁劇▶・繁絃▶・繁言▶・繁減▶・繁興▶・繁瑣▶・繁砕▶・繁采▶・繁細▶・繁錯▶・繁雑▶・繁侈▶・繁枝▶・繁祉▶・繁姿▶・繁詞▶・繁▶・繁滋▶・繁辞▶・繁庶▶・繁暑▶・繁冗▶・繁条▶・繁昌▶・繁擾▶・繁▶・繁殖▶・繁飾▶・繁縟▶・繁声▶・繁省▶・繁盛▶・繁説▶・繁節▶・繁戦▶・繁然▶・繁湊▶・繁霜▶・繁息▶・繁多▶・繁沢▶・繁稠▶・繁▶・繁費▶・繁▶・繁廡▶・繁誣▶・繁阜▶・繁富▶・繁文▶・繁紊▶・繁忙▶・繁法▶・繁木▶・繁漫▶・繁密▶・繁務▶・繁茂▶・繁約▶・繁憂▶・繁用▶・繁乱▶・繁慮▶・繁林▶・繁礼▶・繁麗▶・繁露▶・繁猥▶
[下接語]
陰繁・華繁・楽繁・劇繁・喧繁・言繁・弦繁・獄繁・事繁・滋繁・庶繁・昌繁・繁・世繁・声繁・旌繁・頻繁・物繁・文繁・礼繁
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報