訴状(民事訴訟)(読み)そじょう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「訴状(民事訴訟)」の意味・わかりやすい解説

訴状(民事訴訟)
そじょう

民事訴訟において、訴えを提起するにあたり、第一審の裁判所に提出する書面のこと。刑事訴訟における起訴状にあたる。

 民事訴訟において裁判所に訴えを起こすには訴状を提出しなければならない(民事訴訟法133条1項、例外271条)。訴状には、法定の記載事項である当事者法定代理人請求趣旨および原因などを記載しなければならない(同法133条2項)。また、訴状には、訴訟物価額に応じて手数料を納付し、印紙を貼(は)らなければならない。不適式な訴状で欠缺(けんけつ)の補正できないものは裁判長命令で却下される(同法137条)が、適式な訴状であれば、これ(副本)を被告送達しなければならない(同法138条)。

[内田武吉・加藤哲夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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