認(漢字)

普及版 字通 「認(漢字)」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 14画

(旧字)
14画

(異体字)
10画

[字音] ニン・ジン
[字訓] みとめる・みつける・ゆるす

[説文解字]

[字形] 形声
声符は(忍)(にん)。字はもとに作り、(じん)声。〔説文〕三上に「は頓(なや)むなり」、〔広雅、釈詁三〕に「(なや)むなり」、〔玉〕に「は鈍きなり」とあり、これらの古字書にの字はみえない。王念孫の〔広雅証〕に「子正名に、是れに外(はづ)るる、之れをと謂ふ。楊に云ふ、なりと。竝びに字異なるも義は同じ」という。おそらくもと同じく、のち分化した字であろう。認識とは、旧所有者が遺失の物を発見し、その所有権を主張し立証することをいう。〔三国志、呉、鍾離牧伝〕に、牧が自ら墾田して荒田二十余畝を開き、稲の熟したころ「縣民に之れをするものり」、牧はそのまま県人にこれを与えたという話がみえる。このころから、にそのような用義を生じたのであろう。

[訓義]
1. みとめる、みつける、みきわめる、みさだめる。
2. もとに作り、なやむ、はばかる、いうにしのびない。
3. ゆるす、ひきうける、承知する。

[古辞書の訓]
〔新字鏡〕 色を見て知り、聲を聞きてる皃なり。志留(しる)、、佐止留(さとる) 〔名義抄 トム・キタル・オモフ・ツナグ・モトム・シルス・シルシ・サグル・モロモロ・タヅヌ。に作る、トメシリテ・ナヤメリ/ シリトム/ カタムス・カタカタ 〔立〕 モトム・シル・サトル・タツ・シタタム

[熟語]
認禾認確認旗認許認罪・認識・認親認族認諾・認知認稲・認得認保・認馬認容
[下接語]
確認・誤認・公認・細認・錯認・自認・識認・承認・是認・先認・追認諦認否認・妄認・黙認・遥認

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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