精選版 日本国語大辞典 「誰」の意味・読み・例文・類語
た【誰】
※日葡辞書(1603‐04)「Taga(タガ) コレヲ イタイタカ」
[語誌](1)「たれ」に比して用法は限られ、もっぱら和文に用いられ、訓読文における確実な用例はない。
(2)格助詞「が」(連体修飾格・主格用法)、係助詞「そ(ぞ)」(文末用法)をともなう時には、多くは「たが」「たそ」と用い、「たれが」「たれそ」はあまり見られない。特に、格助詞の場合、「の」ではなく「が」をともなう点で、他の人称代名詞「あ(吾)」「わ(我)」「な(汝)」に共通し、「が」ではなく「の」をともなう指示代名詞「こ(此)」「そ(其)」「か・あ(彼)」とは対照的である。「天草本伊曾保」や狂言にも「たが」「たそ」の形で用いられているところから、中世末ごろまで口語的性格を保っていたかとも考えられる。
(2)格助詞「が」(連体修飾格・主格用法)、係助詞「そ(ぞ)」(文末用法)をともなう時には、多くは「たが」「たそ」と用い、「たれが」「たれそ」はあまり見られない。特に、格助詞の場合、「の」ではなく「が」をともなう点で、他の人称代名詞「あ(吾)」「わ(我)」「な(汝)」に共通し、「が」ではなく「の」をともなう指示代名詞「こ(此)」「そ(其)」「か・あ(彼)」とは対照的である。「天草本伊曾保」や狂言にも「たが」「たそ」の形で用いられているところから、中世末ごろまで口語的性格を保っていたかとも考えられる。
だあれ【誰】
〘代名〙 (「たあれ」とも) 「たれ(誰)」の変化した語。不定称。多く打消の意を強めたり、問いかける時に用いられる。
※雑俳・柳多留‐八(1773)「だあれでも無いと綿の師屁をかぶり」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報