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輝水鉛鉱 きすいえんこうmolybdenite

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

輝水鉛鉱
きすいえんこう
molybdenite

MoS2モリブデンの主要鉱石鉱物。モリブデナイトともいう。六方晶系。柔軟,硬度1~1.5,比重 4.62~4.73。淡鉛灰色。強い金属光沢劈開{0001}に完全。撓曲性はあるが弾性はない。見かけは石墨にきわめて似ている。底面に平行な板状あるいは短柱状の結晶として産するほか,鱗片状または粒状を呈する。条痕は帯青ないし帯緑黒色。花崗岩に関係した熱水鉱床ペグマタイト中に産する。

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百科事典マイペディアの解説

輝水鉛鉱【きすいえんこう】

脂感のある金属光沢をもつ青みを帯びた鉛灰色鉱物。ただ一つのモリブデン鉱石。組成はMoS2,六方晶系で結晶は葉片状または鱗片状。比重4.7,硬度1〜1.5,へき開片には撓曲(とうきょく)性がある。

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世界大百科事典 第2版の解説

きすいえんこう【輝水鉛鉱 molybdenite】

化学組成はMoS2の鉱物で,六方晶系に属し,六角板状または単柱状に結晶するが,ふつう塊状または鱗片(りんぺん)状をなす。{0001}に完全なへき開がある。Moの層が2枚のS層にはさまれているサンドイッチ状の構成単位が,層状に積みかさねられた結晶構造をもっている。層内の結合にくらべて3層構成単位間の結合力がだんぜん弱いことが,へき開の原因である。鉛灰色,金属光沢をもつ。比重4.7,モース硬度1~1.5で軟らかく,紙に緑灰色の条痕を残す。

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大辞林 第三版の解説

きすいえんこう【輝水鉛鉱】

モリブデンの硫化物から成る鉱物。六方晶系。色は鉛灰色で金属光沢を呈す。ペグマタイト・熱水鉱床などに産し、モリブデンの重要な鉱石。モリブデナイト。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

輝水鉛鉱
きすいえんこう
molybdenite

モリブデンのもっとも重要な鉱石鉱物。六方型・三方型の2種類の多型が知られている。酸性深成岩中の高温ないし気成鉱脈鉱床、接触交代鉱床(スカルン型鉱床)、変成層状マンガン鉱床中などに産し、タングステン、スズ、ビスマス(蒼鉛(そうえん))の鉱物、硫化鉱物などとともに石英脈中、スカルン中に出現する。自形は六角板状であるが、微細結晶からなる、いわゆる土壌輝水鉛鉱もある。ただしその一部はMoCSという形の化合物であるらしいことが判明している。また、少量のCu(銅)やFe(鉄)を含む輝水鉛鉱類似相もある。低硬度、劈開(へきかい)などが特徴。非晶質MoS2はヨルディス鉱Jordisiteとよばれる別鉱物。[加藤 昭]

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