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金座 キンザ

百科事典マイペディアの解説

金座【きんざ】

江戸幕府が設けた金貨(小判一分金)の鋳造発行所。勘定奉行の支配下にあり,地金の買入,鋳造,引替,監察など金貨に関する諸業務を独占。徳川家康が16世紀末に京都の金匠後藤庄三郎を招いて江戸で小判を鋳造させた時に始まるといわれ,金座役人は後藤家が世襲した。最初は駿府,京都,佐渡にも金座が置かれたが,江戸後期には江戸金座に諸業務が集中された。後藤家の役宅は日本橋本町1丁目(現在の日本銀行所在地)にあり,配下の小判師たちと一体で金座とよばれたが,のち小判師の一団を後藤と切り離して金座とよぶようになった。鋳造は請負形式で行われ,金座は鋳造ごとに額に応じ歩一(ぶいち)と称する手数料を受けた。1869年(明治2年)銀座とともに廃止。
→関連項目大判銭座天保通宝

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世界大百科事典 第2版の解説

きんざ【金座】

江戸時代の小判一分金鋳造所をいう。勘定奉行の支配下におかれていた。二分金,二朱金,一朱金,五両判などを造ったのは後代になってからで,金座といえば小判,一分金の検定極印(ごくいん)および包封をつかさどる江戸の後藤庄三郎役所のことであった。慶長の幣制(1601)成立の当時から日本橋本町一丁目(現在の日本銀行所在地)にあった。ただし,金座すなわち後藤庄三郎役所と,その近辺に居住して,それぞれの自宅で実際に小判,一分金を造っていた小判師たちとは別であるが,小判師たちは後藤庄三郎の支配下にあったので両者を切りはなしては考えず,単に後藤とか金座とかいっていた。

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大辞林 第三版の解説

きんざ【金座】

江戸幕府の金貨の鋳造・発行所。初め江戸・駿府・佐渡・京都に設置されたが、中期までに、江戸金座を残して他は廃止または縮小された。勘定奉行の支配に属し、長官である御金改役は後藤家が世襲。小判・一分判金などの金貨の鋳造・鑑定・封印などを管轄した。1868年(明治1)廃止。 → 銀座

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

金座
きんざ

江戸幕府直轄の金貨の鋳造所。徳川家康は1595年(文禄4)、京都から彫金家の後藤庄三郎光次(しょうざぶろうみつつぐ)を関東に招いて、駿府(すんぷ)および江戸で武蔵小判(むさしこばん)(一両判)を鋳造させた。ついで家康は1600年(慶長5)には京都、佐渡にも金座を設け、翌年から慶長小判・一分金をつくらせた。慶長大判(十両判)は1601年から後藤徳乗(とくじょう)(庄三郎の師)およびその一族により大判座で鋳造された。
 金座の組織は御金改役(おかねあらためやく)、金座、吹所(ふきどころ)からなり、御金改役は金座の頭人(とうにん)(長官)で、新鋳金貨の鑑定ならびに極印(ごくいん)の打ち込みを行い、後藤家の世襲であった。金座は年寄役、触役(ふれやく)、勘定役(かんじょうやく)、平役など一定数の座人で構成され、勘定奉行(ぶぎょう)の支配下に置かれていた。また吹所は鋳造工場で、座人監督の下に小判師が徒弟を使って小判を吹き立てた。金座という名のおこりは、元禄(げんろく)期(1688~1704)の貨幣改鋳に際して、江戸の本郷霊岸寺(れいがんじ)の近くにあった鋳造所が本町一丁目(現在の日本銀行本店所在地)にあった金座後藤の役宅に移されたとき、世人がこれをよんで金座といったことに始まると伝えられる。金座では1810年(文化7)と1845年(弘化2)の2回にわたって不正が露見したので、後藤家は取り潰(つぶ)しとなった。金座は1866年(慶応2)焼失し、69年(明治2)には造幣局の設置に伴って廃止された。[作道洋太郎]

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世界大百科事典内の金座の言及

【貨幣】より

…安土桃山時代には豊臣秀吉が各種の金銀貨を鋳造し,これを軍資金とした。 江戸時代には徳川家康が1601年(慶長6)に幣制を統一し,金座銀座銭座を設けて金銀銭貨を鋳造し,この三貨を全国通用の正貨とした。金貨には大判(10両)・5両判・小判(1両)・2分金・1分金・2朱金・1朱金があり,銀貨には秤量貨幣の丁銀豆板銀(小玉銀・小粒銀)のほか,定位銀貨として5匁銀・1分銀・2朱銀・1朱銀が造られた。…

【領国貨幣】より

…領国貨幣の多くは元禄期(1688‐1704)に消滅し,幕府貨幣に統一されていったが,元禄期以後にも引き続いて鋳造された場合も見られる。領国貨幣の中で最も代表的な甲州金は戦国期の武田氏の時代に始まり,松木・野中・山下・志村の4家が甲州金の金座をつとめた。慶長期(1596‐1615)以後はそのうち松木家だけが金座の役職を命ぜられている。…

※「金座」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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