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鐔∥鍔 つば

世界大百科事典 第2版の解説

つば【鐔∥鍔】

古くは〈都美波〉として《和名抄》は〈つみは〉と読んでいる。刀身と柄の境にかけ,敵の刃から拳を守った。古墳時代大刀(たち)には環頭大刀頭椎大刀圭頭大刀などがあるが,その鐔は金銅あるいは鉄製で,多くが倒卵形をし,車輪状に透かしを施したり,鉄には金・銀で渦巻文象嵌(ぞうがん)するなど,装飾を加えたものもすでにみられる。奈良時代では,正倉院に伝わる太刀の鐔をみると,概して形は小さく,単なる板金製のほか,唐大刀(からたち)形式の作には分銅形の唐鐔(からつば)が用いられている。

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世界大百科事典内の鐔∥鍔の言及

【金属工芸】より

…金属を素材として作られた日常品や装飾品,またその加工技術で,一般に金工と呼ばれている。人類が金属の使用を開始した時期は非常に古く,前5000年ころのエジプトですでに金と銅の使用が知られている。金属のうち金,銀,銅,隕鉄は最も早くから人類が採取した自然金属で,はじめは天然の状態のものを打ったり切ったりして使用していたが,やがて冶金技術が発達すると同時に鋳造技術もおこり,銅,錫(すず),鉛,アンチモンなどが鉱石から採取されるようになり,青銅,白銅など銅合金が作られるようになった。…

【古墳文化】より

…古墳時代は弥生時代に継続する時代である。弥生時代に始まった農耕生活は,比較的はやく,日本の大部分の地域にひろがっていったが,さらに鍬,鎌などの農具に鉄の刃先を使用するようになるまでには,若干の年月が経過した。やがて鉄器の普及などによって耕地の拡張がさかんになり,生産量はしだいに増大していった。古墳時代は,こうした経済力の上昇が,ついにこの国土に国家としての統治形態の出現を導くにいたった時代である。また,国家的統一の進行にともなって,その統治機構のなかに組みこまれていった首長層と,一般の農民とのあいだにみる生活状態の差違が,大きくひらいてきた時代である。…

【大刀】より

…長大な刀。横刀とも書く。〈たち〉は〈断ち〉の意味という。大刀,横刀は記紀の用字であって,小刀,刀子と書く〈かたな〉と対比して用いた。《日本書紀》天智天皇3年(664)2月条に〈大氏の氏上には大刀(たち)を賜う。小氏の氏上には小刀(かたな)を賜う〉とあるのは,その例である。しかし,一方では大刀と書いて〈つるぎ〉と読むこともあって,記紀では大刀と剣との形の区別は厳密でない。また,古墳時代から奈良時代までの,主として直刀に属するものを〈大刀〉と書き,平安時代以降の外反り(そとぞり)刀を〈太刀〉の文字であらわすのが習慣であるが,考古学用語としては,古墳時代の内反りの素環頭(そかんとう)大刀も,便宜上〈大刀〉と書いている。…

【刀剣】より

…刀は切るに便利な片刃の武器であり,剣は突くに便利な両刃の武器である。日本でも《和名抄》調度部征戦具に,刀は〈似剣而一刃曰刀〉,剣は〈似刀而両刃曰剣〉とあるように,片刃のものを刀,両刃のものを剣として,形体を区別するものであった。したがって刀剣といった場合,広義には打物武器を汎称するものであり,剣,大刀(たち),太刀(たち),脇指(わきざし),短刀などのことをいい,そのほか槍(やり)や薙刀(なぎなた)なども含まれる。…

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